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日本フライ級王者、粉川拓也(31=宮田)の3度目の防衛戦が15日(金)、後楽園ホールで開催された「DANGAN163」のメインイベントで行われた。タイトル初挑戦となる同級7位大嶽正史(37=石橋)を迎えた一戦は初回から粉川がスピードを生かし攻勢を仕掛けた。
拍手が鳴りやまなかった
大声援に後押しされて大嶽がガードを固めて前に出てきたところを粉川は右ストレートで顔を弾き好スタートを切った。粉川のテンポの良い攻撃に被弾が増えてきた大嶽だったが、気持ちを全面に出して果敢に打ち合った。前半の公開採点を50-45が2者、49-46で折り返した粉川はさらにペースアップ。回転の速い連打で襲い掛かったが大嶽は負けじと左フックを返した。KOで決めたい粉川はロープに追い詰めてラッシュをかけたが、大嶽は驚異の粘りでパンチを返し試合終了のゴングを聞いた。2者が100-90、1者が99-91で粉川を支持し3度目の防衛に成功した。
倒したかったが…
大嶽の執念に手を焼きながら最後までペースをわたさなかった粉川だが、控室では笑顔はなし。「何度も効いているのはわかっていたがうまくいかなかった。中盤くらいから倒せるかなと思ったが、少し安全運転してしまった」と反省の弁が続いた。宮田博行会長によると次戦は10月25日に日本タイトルの防衛戦の予定だが、その前に世界戦が決まればそちらを最優先させるという。「(世界戦が決まったら)死ぬ気で獲りに行きます。一応、今年の大晦日はスケジュールを空けておきます」と目を輝かせた。
意地を見せた大嶽
一方、最後まで勝負を諦めなかった大嶽は「気持ちだけは負けたくなかった。それを見せることはできたのではないか」と達成感に満ちた表情を見せた。「自分みたいなものがここまでこれたのはチャンピオンや家族、仲間、スタッフのおかげです」と感謝の意を口にした。
健闘を称えあう