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先日の再起戦発表会見で突如引退を表明した東洋太平洋女子スーパーバンタム級王者でモデルボクサーの高野人母美(28=協栄)が27日、都内の所属ジムで改めて会見を開き、現役を続行する意思を示した。
高野と頭を下げた金平会長
高野は18日に行われた次戦、6月6日(月)後楽園ホール開催の「ガッツファイティング」で再起戦を予定し、メインで4度目の防衛戦を行うWBC女子世界ミニフライ級王者・黒木優子(25=YuKO)と会見を開いたが、冒頭に「今回がラスト。勝っても負けても最後の試合になる。好きで始めたボクシングがいつのまにか人に指図されるようになった。具体的には言えないが、自分の考えとは違う方向に行っている」と発言し、協栄ジムスタッフと報道陣を驚かせた。これに激怒したのが、海外出張中で会見には不在だった金平桂一郎会長。即座にTwitteで反応し、「ボクシングが嫌だという選手を試合に出すわけにはいかない」と6月6日の再起戦を中止する意向を示した。その後、態度を軟化させた金平会長は帰国次第、高野と話し合うとし、24日にその場が設けられ27日の発表となった。
続けていいのか葛藤があった
高野は目に薄っすら涙を浮かべ、「軽率な発言でお騒がせし、申し訳ありませんでした。ゼロから心を入れ替え、ボクシングに励みたい」と謝罪。引退発言の真意については、「色々な不安を抱え思わず言ってしまった。その時は確かに辞める気持ちがはあったが、はじめに会長やスタッフに相談するべきでした。言葉の重みに気づけなかった」とし、モデルボクサーとして注目される中で実力が伴わず、以前からボクシングを続けていいのか葛藤があったとも打ち明けた。
力はある,目標は高く持てと会長
金平会長は「高野が言うとおりボクシングは誰かに言われてやるものではない。もし本当に続ける意思があるのならその姿勢を練習で示し、スタッフの信頼を取り戻すこと」を条件に出し、6月6日の再起戦については「半端な気持ちで試合に出すわけにはいかない」と改めて中止を決定。その上で「当日はエキシビジョンマッチとしてリングに上げ、僅かな期間でどれだけ一生懸命やるかをスタッフに判断してもらう。そうでなければ6月6日で終わりにさせる」と猶予を与えた。