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20日、後楽園ホールで開催された「DANGAN150&FIRSTRAIGHTCUP」のメインイベントでは、日本ウェルター級王座決定戦が行われ、同級1位・大川泰弘(31=ワタナベ)と同級3位・新藤寛之(29=宮田)が拳を交えた。初挑戦となる大川が初回から新藤の懐に飛び込んでボディを決める形でスタートした。
採点表
ゆったりとしたフォームから鋭い踏み込みでボディにパンチを集め、体力を削りにかかる大川に対し、長身サウスポーの新藤は中間距離から真っすぐに伸びた左ストレートを決めてポイントを奪った。採点の難しいラウンドが続いたが5回終了時の公開採点は46-49、49-47、49-46で新藤がリードして後半戦へ。ボディからペースを握りたい大川だが、打ち終わりに左を浴びる展開は変わらず。新藤はパンチが雑になった大川に左ストレート、右フックでポイントを稼ぎ続けた。最終回、大川の右ストレートで大きく腰を落とした新藤だったが、新藤も必死に持ちこたえた。後半引き離した新藤が2〜3ポイント差を付けた新藤が新チャンピオンに輝いた。
初王座に就いた新藤
頭部の出血を拭いながらベルトを肩にかけた新藤は「カウンターに手応えがあり、要所は抑えていたので勝ったかなと思った
」と安堵の表情。「今回はメンタルの部分が悪かったので、気持ちが切れることはなかった」と前回の挑戦を糧に勝利を掴んだことを強調した。「高校の時(花咲徳栄)は全国大会にも行けなかったので、チャンピオンという形を残せたのは良かった」とうれしさを噛みしめていた。
最後まで前に出たが…
初挑戦に失敗した大川は「途中採点でポイントを取られているのは分かっていた。もっと呼び込んでカウンターを打てとの指示も聞こえていたが、中途半端になってしまった」とうなだれた。「ああいった相手に今の自分のボクシングではこのような結果になるということ。改善する余地はあるが、今は何も考えられない」と進退の明言を避けた。
次期挑戦者の有川
2人の試合をバルコニー席から見守った次期挑戦者とされる有川稔男(川島)は「良い試合でした。中盤から新藤選手が上手くカウンターを決めて捌いていました。左ストレートと相手が入ってきた時の左アッパーに注意したい。総合的にレベルアップしないといけないが、道はあると思う」とコメントした。