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29日、東京・有明コロシアムで開催された「ボクシングフェス2015」ダブル世界戦のアンダーカードでは、OPBF東洋太平洋Sフライ級王者の井上拓真(20=大橋)が登場。世界ランクにも入る同級3位レネ・ダッケル(23=比)を迎え、初防衛戦に臨んだ。来るべき世界挑戦に向け、井上はその資格を証明することができたのか――。
6勝目を上げ初防衛に成功
初回、井上は躍動感のある攻撃で先制。右ストレートから左フックを強打し、序盤はワンサイドで試合を進めた。はっきりとスピードで劣るダッケルだったが、硬いガードで決定打を許さず、7回には右フックで井上の体勢を崩した。一瞬ヒヤリとした井上だったが、すぐに立て直し主導権をキープ。8回の途中採点もジャッジ3者ともの78-74で井上がリードした。これまで21戦してKO負けがないダッケルを倒すことは難しく、このまま終了のゴングかと思われたが、山場は最終12回に待っていた。1分半に井上が右のショートでダウンを奪ったのだ。立ち上がるダッケルを仕留めにかかり、あと一歩のところまで追い込んだが終了のゴング。井上はキャンバスを叩き悔しがった。判定は2者が118-109、残る1者が117-110で井上の完勝。
試合後のダッケル
敗れたダッケルは「タクマは優秀な選手でスピードがある。パワーは感じなかったが、ボディストレートは嫌だった。彼からは世界王者になれる可能性を感じたよ」と井上を評価した。
勝利も笑顔なし
一方、最後に見せ場を作った井上だが、KO勝ちを逃し表情には笑顔が見られなかった。「内容は10点。倒そうと力み過ぎていて練習していたことが出せなかった。前半、単調になったのがそのまま最後までいってしまった。ずっと同じ展開でお客さんもつまらなかったのではないか」まるで敗者のようにポツリポツリと反省の弁が続いた。
採点表