長谷川「原点回帰」

　神戸中央体育館で12月11日(金)に開催される真正ジムのイベントで復帰2戦目を戦う2階級王者の長谷川穂積(34)と、IBF女子世界ミニフライ級王座決定戦に臨む同級1位の多田悦子(34)が28日、神戸市内の真正ジムで練習を公開した。

　練習前に取材に応じた長谷川は「相手がまだ決まっていないので、困ったものです。でも、やることは変わらないし、右の相手を会長にお願いしているので、対策という対策も立てられないですけど、やるべきことをやろうかなという感じです」と語った。「今回の試合はディフェンスで見せたい、テクニックを見せて観客の人が湧く試合を出来たらいいですね、元々僕はディフェンスでみせるボクサーですし、倒すことは意識しますけど、それよりもディフェンスで僕にしか作れない雰囲気を作って見に来てくれる人を喜ばせたいですね」と原点回帰を意識していると話し会見を終えた。

　続いて、対戦相手が同級3位で元IBF同級王者のビクトリア・アリゲッタ(メキシコ)に決定した多田は「絶対勝ちます。もうそれしかないですね。本当は女子の統一戦(小関桃vs宮尾綾香戦)に行って勝った方に挑戦状を渡しに行く予定やったんですけど、こっちが決まったので、撤回しました(笑)。対戦相手は小さいですけど、パンチがありそうなので右フックには警戒していこうと思っています」と目の色を変えた。

　山下正人会長は「長谷川の方はまだ対戦相手も決まっていなし対策も何もできないけど、二人ともに言えることはバランスを意識していくことやね。長谷川の対戦相手に関してはマッチメイカーにもプレッシャーを与えてるんやけど、前の試合(オラシオ・ガルシア)はメキシコでも有望やと言われていた選手やったし、これに勝ってるから実際誰も受けてくれないのが現状です」とマッチメイクに苦慮していることを明かした。

　練習に入った長谷川は、現在少し風邪気味だということで、軽めのマスボクシングを6ラウンドこなし、ミット打ち、ロープ飛びをこなし練習を切り上げた。一方、多田は対戦相手も決まったこともあり、同門の男子選手を相手に熱のこもったスパーリングを6ラウンドこなし練習を終えた。

　試合のチケット発売は11月4日。予約は真正ジムのホームページ及び電話にて受け付け。
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