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4度目の世界挑戦を目指し、昨年4月に日本フェザー級王座に返り咲いた細野悟(31=大橋)が、22日の後楽園ホールで同級3位の渡邉卓也(26=青木)を迎え、4度目の防衛に臨んだ。試合は予想に反し、渡辺が巧者ぶりを発揮。細野はポイントを奪われ苦しい立ち上がりとなった。
細野も必死の追い上げ
これが3年ぶり2度目の日本タイトル挑戦となる渡邉は、長いリーチを活かしジャブで王者の圧力をかわし、ワンツー、ストレートをテンポよく当て序盤の主導権を握った。思うように懐に入れない細野は、48-47,47-48,47-49の1-2と挑戦者にリードを許し前半を終えたが、後半に入ると上下に打ち分け渡邉のスタミナを削りにかかった。7回に渡邉の右アッパーで腰を落としたが、粘り強いプレスと左右の強打で追い上げを図り、最終10回の打ち合いでポイントを逆転。95-95,96-95,97-94の判定2-0で辛くも勝利し、王座を死守した。
採点表
強打を誇る細野を相手に9回まではポイントでリードし、予想を上回る健闘を見せた渡邉。ベルトに手が掛かっていただけに、試合後は悔しさが隠しきれないといった様子だった。「7回のアッパーは手応えがあった。それだけに練習でしてきたことをもっと出せれば…」と唇を噛み、今後のことはゆっくり休んでから決めたいと話した。
判定直後の渡邉陣営
一方、前回の同級11位・大坪タツヤ(T&T)戦に続き、思わぬ苦戦を強いられた細野。だが、大橋秀行会長は20日前に細野が右足を捻挫し、まともな調整ができなかったことを明かし、「この状態でよくやった!」と労った。細野も「ポイントで負けているのは分かっていた。最後は倒れてもいいや、という思いでとにかく前へ出た」と話し、世界への望みが繋ったと喜んだ。
細野悟
今後について大橋会長は、先日会見が行われた12月29日に東京有明コロシアムで開催される、WBO世界Sフライ級王者・井上尚弥の初防衛戦、そして八重樫東の3階級制覇をかけたIBF世界Lフライ挑戦のダブル世界戦の前座でV5戦のプランがあることを伝え、「後日正式発表するがビッグマッチになる」と胸を張った。
渋い表情の大橋会長