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[試合後会見]2015.10.19

藤岡の3階級制覇挑戦

 日本人女子初の世界3階級制覇を目指し、元WBCミニフライ級、現WBA・Sフライ級王者の藤岡奈穂子(40=竹原&畑山)が階級を上げ、19日の後楽園ホールでWBO女子世界バンタム級王座決定戦に臨んだ。
必死に喰らい付くユー
 藤岡とタイトルを争うのは、これが世界初挑戦となるWBC女子アジアSフライ級王者のユー・ヒジョン(35=韓国)。世界戦を6度経験し、女子ボクシングが盛んなドイツ、メキシコでのキャリアも積んだ藤岡と比べ、目立った戦績もなく戦前の格下感は否めなかったが、気持ちで藤岡に食らいつき、何度かラッシュをされるも倒れることなくフルラウンドを戦いきった。
歓喜の藤岡陣営
 藤岡は増量しての階級アップにも、スピードを落とさず下から丁寧に攻め試合を支配したが、タフなユーに最後は焦りの色を見せた。試合後には「心が折れそうになった」と漏らすほどだったが、それでもジャッジ2者がフルマークを付け完勝。緑と黒のベルトにピンクが加わり、3階級制覇の喜びをファンと分かち合った。
ユー・ヒジョン
 試合後、敗れたユーは軽量級最強の藤岡を相手に力を出しきった様子で「スタミナでは負けていなかったが、細かいパンチでダメージを重ねてしまった」と晴れやかな顔で振り返り、時折り笑みも見せた。
さらなる前進を
 この試合が決まる前はフライ級でのWBC挑戦も選択肢にあり、バンタム級での準備不足が否めなかった藤岡。「3階級制覇は嬉しいが、こんなのじゃ」と自らダメ出し、増量の限界を感じていた。それでも40歳を迎え、なおも肉体を維持し挑戦を続ける姿勢は称賛以外の何物でもない。残された時間の中で藤岡はより強い相手を望み、改めてLフライ、フライ級での4階級、5階級制覇に意欲を示した。

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