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12日、後楽園ホールで開催された「ダイヤモンドグローブ&DANGAN141」のセミファイナルは、WBO世界ライト級14位の加藤善孝(30=角海老宝石)とOPBF同級1位の原田門戸(28=横浜さくら)が拳を交えた。これが10ヶ月ぶりの試合になる加藤が世界をアピールすることはできたのか? それとも、日本人選手を立て続けに撃破しているフィリピンの輸入ボクサーである原田が、勢いのままに世界ランクを奪うのか? 試合は序盤から意外な展開で始まった――。
明暗くっきり
序盤から原田がワンツー・左ボディでペースを握り、加藤の顔面を紅潮させる。加藤は得意のジャブが少なく、右も空振りが目立ってしまう。中盤、加藤は反撃に転じるが原田は足を使い、リスクのない試合運びを選択。ポイントで劣勢の加藤は終盤、プレスを強め追い込みをかける。最終回には右ストレートでダウンを奪い、チャンス到来となったが、原田がピンチをしのぎ切り試合終了のゴング。前半の貯金をものにした原田が勝利した。
強気な横浜さくら陣営
世界ランク入りを濃厚とした原田の控室は喜びに包まれていた。平野敏夫横浜さくらジム会長は「元来はファイターだが、ポイントを取っていたので中盤からアウトボクシングに切り替えさせた。最終ラウンドのダウンは誤算だったが、判定は勝っていると思った」とプラン通りと強調。「試合のオファーがあればいつでも誰とでもさせる」と強気な姿勢を見せた。
対し、加藤のあしたは…
一方、日本タイトルを返上し、世界への足掛かりにしたかった加藤だが「強いジャブが当たらなかった。もっとゴリゴリ前に来るのかと思っていた。自分の理想の展開にならなかった」と悔しさをかみ殺して試合を振り返った。「ダウンを奪った右はそこまで手応えがなかった。判定についてはこんなもんかなと思った」と想定内だったとし、今後については「今はまだ考えられない」と明言を避けた。