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島津アリーナ(京都府立体育館)で開催されたダブル日本タイトル戦のセミファイナルは日本ライト級王者の徳永幸大(26=ウォズ)が同級1位で長年スパーリングで凌ぎを削った親友の鈴木悠平(25=真正)を迎え初防衛戦に臨んだ。
鬼気迫る鈴木
序盤から猛然と攻め込んだのは、挑戦者の鈴木。踏み込んで左を上下に散らす鈴木に対して、カウンターを狙う徳永は、ガードの固い鈴木に有効打を入れることが出来ず前半を折り返す。5R終了時点での途中採点は、3者が挑戦者の鈴木を支持。採点を聞いた徳永は6R、プレスを強めると接近して戦う鈴木に、細かいショートパンチをあて打開をはかる。勢いを緩めず、3度目となるタイトル挑戦に意欲を燃やす鈴木にアッパーでポイントを奪いにいった徳永。最終10R、徳永は一瞬の鈴木のガードの緩みを捉え左フックを強烈にヒット、ぐらついた鈴木に返しの右ストレートを打ち抜きダウンを奪う。立ち上がろうとする鈴木だが足元が定まらずレフェリーが試合を止めた。ボクシングは最後の最後まで何が起こるかわからないことを証明した徳永が劇的なTKOで念願の「真のチャンピオン」となった。
大逆転
控え室に戻った徳永は「悠平が最初からあんなに出てくるとは思わなかったです」と序盤からペースが狂ったと振り返った。「もっとボクシングさせてもらえると思っていたのでズルズルいってしまった。ガッチリガードも固めていたし、色々試したけどダメでしたね」と焦りを認めた。「10Rのパンチは覚えていません、右でした?それなら練習通りできてたってことですね。本当に良かったです」と最後は笑顔で会見を終えた。
会見を見守った大森昌治会長は「命からがらやな。でもあれがボクシングの醍醐味」とご満悦な表情で語った。
会見を見守った大森昌治会長は「命からがらやな。でもあれがボクシングの醍醐味」とご満悦な表情で語った。
悔しいです。
試合後、担架で控え室に運ばれ、しばらく横になっていた鈴木は「悔しいの一言です。アッパーをもらい過ぎました。加藤さんと戦ったことはいかせたんですけどーー。徳永が強いということです。応援ありがとうございました」と言葉を絞り出した。