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11月2日の「最強後楽園ミリオンマッチ」にエントリーしている元日本・OPBF東洋太平洋ウェルター級王者の渡部あきのり(30=野口)が、30日(木)に後楽園ホールで開催された「MEGA FIGHT.54」のメインイベントに登場。3度目の来日となったギャティサック・シットサイトーン(20=タイ/10勝4KO5敗)と対戦した。
タイ人は担架で退場
試合前に結膜炎と胃腸炎にかかり渡部のコンディションは最悪。調整もままならず前日計量は3kgのオーバーとなったが、楽しみにしているファンに申し訳がないと不調をおしての出場となった。それだけに早く終わらせることを考えていた渡部は、開始からプレスを強めると、ハーフタイムにタイ人のガードの上から左ストレートを叩き込み最初のダウンを奪った。ギャティサックは完全に腰が引けてしまい、30秒後に左を振り抜かれ2度目のダウン。最後もストレートが顔面を直撃し、右のフォローが入ると同時に糸が切れたようにキャンバスへと崩れ落ちた。
再浮上を狙う
初回KO勝ちを決めた渡部は試合後、最強後楽園出場の理由について「一度手にしたベルトを返してもらうため。(出場を決めたことで)モヤモヤした中にもようやく光が見えてきた」と答え、チャンスがあればOPBFタイトルも狙い、世界へのチャンスを広げたいとした。同大会では同級3位の有川稔男(30=川島)と対戦する。