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昨日、日本最短記録更新となるプロ5戦目での世界王座を獲得した現WBO世界ミニマム級王者・田中恒成(19=畑中)に昨年10月に敗れた、元日本&OPBF東洋太平洋ミニマム級王者・原隆二(24=大橋)の再起戦が31日、静岡・ふじさんめっせで行われた。
ボディへの連打で圧勝!
地元の大声援、さらにジムメイトの大橋ジム所属の選手たちが見守るなか、7ヶ月ぶりのリングに立つ原に注目が集まった。初回、ジャブで様子を見ながら右を打っていった原だが、離れ際にペッチナムチャイ・ソークラウォン(タイ)の右ストレートをもらうとバランスを崩し、しりもちをつくダウンを喫する。だが、苦笑いを浮かべた原にダメージは感じられず、続く2ラウンド、積極的に前に出て左ボディを打ち込むと、ペッチナムチャイは明らかに効いた表情を浮かべ、ここから一気にボディを連打。7連続でめり込ませるとペッチナムチャイはたまらずダウンし、そのままカウント10が数え上げられた。
原の復帰をみんなで喜んだ
この日一番の歓声が巻き起こり、ひとまず再起を果たした原は、控室では一安心といった感じの笑顔で会見にのぞんだ。「初回のダウンはバックステップしたときに肩にパンチが当たりバランスを崩したものでダメージはなかった。ボディが効いたのがわかったので一気にたたみかけた」と試合を振り返った。気合いを入れるため、試合の2日前に丸刈りにして試合にのぞんだ原。前日の田中の試合は、テレビ観戦が出来ず、結果だけを知ったという。今後はコンビネーションを多彩にしたいと、課題を挙げることも忘れなかった。
リニューアルした原
コーナー下で試合を見守った大橋秀行会長も「力強さが戻った。数年前の交通事故の影響で左が良くなかったが、今回はかなり戻ったのではないか。チャンスがあれば世界挑戦させたい」と原の世界戦を後押しした。復活の狼煙を上げた原がどのような進化を遂げるのか注目していきたい。