イエドラス、100%の出来

　WBO世界ミニマム級1位で5月30日に同級2位の田中恒成(畑中)と王座決定戦で拳を交えるフリアン・イエドラス(メキシコ)が26日、名古屋市内の畑中ジムで練習を公開した。来日3日目のイエドラスだが、疲れも見せず軽快な動きを披露した。
　決戦は5月30日、パークアリーナ小牧。

　世界初挑戦となるイエドラスは練習前の会見で「世界戦に呼んでもらい日本の皆さんには本当に感謝している。日本は街が綺麗で日本人は親切にしてくれるので大変喜んでいる」と冒頭の挨拶を済ますと「100%の出来で日本に入った。タナカはプロの試合が少ないが、アマチュアで十分な実績がある。ただ、私にはキャリアがあるので、タナカを警戒はしているが、私が勝つだろう」と分析してみせた。得意なパンチを聞かれると「すべてのパンチを警戒した方が良い。どのパンチでもこの試合はKOで決める」と意気込みを語った。

　イエドラスに同行しているカバジェロトレーナーは「数は覚えていないが、8人のパートナーと沢山のスパーリングをこなしてきた。100%の自信がある。イエドラスは真面目なボクサーだよ。私とはこの試合のためにチームを組んだが全く問題ない」と自信をみせた。

　イエドラスの練習をみた畑中会長は「基本に忠実やね。真面目なボクシング。パンチは強いと思うよ。1発1発強打でくるね。でも、その分スピードはない」と不敵な笑みを浮かべた。

　昨日に引き続き公開練習に姿を見せた元WBA世界ミニマム級王者の星野敬太郎氏は「思っていたよりパンチが早いかな。重そう。今日は全部はみせていないだろうけど、真面目なボクサーなんだろうね。ボクシングに真面目さが出ていると思う。簡単には勝たせてもらえないと思う」と警戒した。

　練習を始めたイエドラスはロープ飛びで体を温めると熱のこもったミット打ち、バック打ちを30分披露し練習を終えた。
　練習後の体重は2.5kgオーバー、計量まであと3日間。帰る際イエドラスは「体重は全然問題ないよ、いつも通り、試合を楽しみにしておいてくれアミーゴ」と笑顔で帰路に着いた。
　明日は予備検診が行われる。