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昨年、膀胱癌およびリンパ節転移の病状悪化から手術、抗がん剤などの治療を経て、現在は通院を続けながら会長職に復帰した元WBA世界ミドル級王者で竹原&畑山ボクサ・フィットネスジム会長の竹原慎二氏(43)の快気を祝い、31日に世界チャンピオン会が都内のレストランで激励会を開いた。
病魔をKOしてくれたとガッツ氏
会には輪島功一氏、具志堅用高氏をはじめとする往年の世界王者、また内山高志(ワタナベ)、大橋ジムの八重樫東と井上尚弥、藤岡奈穂子(竹原&畑山)の現役選手ら20名が集結。開催の音頭をとったガッツ氏は「病魔をKOして戻ってきてくれた。まだ治療は続くと思うが不屈の闘志で頑張ってほしい」と竹原氏を激励し、現役代表としてマイクを握った内山も「辛く大変だったと思いますが、こうして集まることができて嬉しく思います」と喜んだ。
若い人たちをバックアップしたいと竹原会長
皆の励ましに竹原氏は「病気が分かってから半年ぐらいは落ち込みましたが、周りの支えもありここまで回復することができました。こうして祝って頂き本当にありがとうございます」と感謝した。
泣いてはいないと畑山氏
竹原氏とジムを切り盛りする元2階級制覇王者の畑山隆則マネージャーは、「もし竹原がいなくなれば僕が会長になれた。素直に喜べない」と、とんでもない言葉を吐いたが、すぐさま特別顧問で現駒沢大学ボクシング監督の中島成雄氏が「竹原会長のためにいろいろな治療法を探しまわったのは畑山くん」とフォロー。竹原氏も「普段は付き合いにくい相棒ですが、僕のことをここまで心配し泣いてくれるとは思わなかった」と鬼の目にも涙だったことを暴露した。続けて「70、80歳まで生きられるように頑張ります」と話す竹原氏に、「60歳ぐらいにしとけ」とまたも畑山氏から毒舌が飛び、爆笑となった。
井上を膝に乗せたガッツ氏
こうした食事会形式での集まりはチャンピオン会発足から5年で初めてのことで、和気あいあいと賑やかな中で世代を超えた交流が生まれていた。しかし、あまりの昭和に空気に平成生まれの井上はタジタジ。大橋秀行会長から「大丈夫か?」と心配もされたが、ボクシング界を背負って立つ井上には多くの先輩から期待の声が投げかけられた。井上は「圧倒されましたが、なかなか味わえない良い経験ができました。また参加したい」と少し引きつりながらも笑顔で答えてくれた。
竹原会長の完治を願う
※世界チャンピオン会=ボクシング普及と社会貢献を目的に2010年に発足。会長は元WBC世界ライト級王者のガッツ石松氏。会員は現役を合わせ70名あまり。