小原佳太の挑戦

　東洋太平洋スーパーライト級王者の小原佳 太(三迫)が8日、ロデル・ウェンセスラオ(比)を迎え『ウェルター級10回戦』のリングに上がった。

　初回、様子を見た小原だったが2回、ロデルの頭からの踏み込みに眉間右をカット。勝負を急ぐ小原は、切り返しの速いワンツー、フックで攻めるが、ロデルも回転のある左右で対抗。危険なパンチが小原をかすめ、ガードの上から叩き込まれた。3回、小原の右がロデルを捕らえ、左目上を大きくカット。今度はロデルが勝負を急ぎ、鋭い踏み込みからのワンツーで襲いかかったが、4回になり傷が広がりストップ。有効打による負傷の為、小原のTKO勝ちとなった。

　「最初は見ていこうと思ったが、パンチもあったので2ラウンド目も見に行ってしまいました」と明かした小原は「2ラウンドでカットして焦ってしまった。弱気だったと思います。もっと強気で行って動きを見せたかったです」と反省を口にした。階級を上げる為のチャレンジマッチと位置付けた小原は「重いと思ったが、リングに上がったら問題なかった」と不安は感じさせなかった。

　三迫会長は「小原は、外園選手(帝拳)とやるまではウェルター級でやっていた。今回、本人の希望でウェルター級でやることになりました。弱い相手とやらせるつもりは無かったが、あそこまで強いと思わなかった。課題はありますが、勝ちは勝ち。良かったです」と笑顔を見せた。

　治療を終えたロデルは「小原は強かった。自分も頑張ったと思うが、タイミングやストレートが強かった。小原はウェルター級でも問題ないだろうね」と試合を振り返った。