山元の比国戦は中止

　今週末の29日、比国マニラ市でWBOアジアパシフィック・スーパーフェザー級タイトルマッチ、王者でWBO世界同級5位フアン・マーチン・エロルデ(比)対元日本ランカーの山元浩嗣(ワタナベ)の試合が予定されていたが、エロルデの体調不良により中止になったことが28日の深夜に分かった。山元にとっては29戦目でのタイトル初挑戦、また世界ランクを奪う機会だった。

　チャンスを逃した山元だが、中止と分かったうえで27日にフィリピンに飛び、エロルデの父でプロモーターのジョニー・エロルデ氏と面会。延期された場合の交渉に臨んだ。その結果、来年の2〜3月に改めて再挑戦することが決まったが、エロルデの体調次第では返上もあり、その場合は最優先での王座決定戦出場を確約したそうだ。

　今回棄権したエロルデは、比国の偉大な王者、故ガブリエル"フラッシュ"エロルデの孫で、現地では抜群のネームバリューを誇る。28日にはエロルデファミリーの食事会に招待された山元は「欲しいのはエロルデのネームバリューと世界ランキング。なので決定戦よりもエロルデとの仕切り直しを期待してます。おもてなして頂いて来年、世界ランキングまで頂けるなんて至り尽せりですね。試合まで更に走り込んで勝つ可能性を上げます」とコメント。なんとしてもチャンスをものにするつもりだ。