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12月30日、東京体育館で井上尚弥(21=大橋)の挑戦を受けることになったWBO世界スーパーフライ級王者オマール・ナルバエス(39=亜)は、井上の6倍以上のプロキャリアを持つベテランで、「ウラカン(ハリケーン)」の異名を持っている世界的な強豪だ。
右:オマール・ナルバエス
ナルバエスは1975年10月7日、アルゼンチンのチュブト州トレリュー生まれの39歳。アマチュア時代には96年アトランタ五輪、2000年シドニー五輪に連続出場した実績を持っている。五輪では2度とも2回戦敗退だったが、97年の世界選手権では銅、99年の世界選手権では銀メダルを獲得している。プロ転向は2000年12月のこと。わずか19ヵ月後、プロ12戦目でWBO世界フライ級王座を獲得すると、7年間に16度の防衛に成功。10年5月にはWBO世界スーパーフライ級王座を獲得し、2階級制覇を成し遂げた。身長160センチのサウスポーのボクサーファイター型で、特に防御技術に長けている。プロ戦績は46戦43勝(23KO)1敗2分。唯一の敗北は11年10月、ノニト・ドネア(比/米)の持つWBC、WBO世界バンタム級王座に挑んで判定負けを喫したものだが、その後は8連勝を収めている。特筆すべきは世界戦だけで30戦28勝(12KO)1敗1分の戦績を残していることと、史上唯一2階級で10度以上の防衛を記録していることであろう。国外での試合も7度(5勝3KO1敗1分)経験している。プロで戦った総ラウンド数は391。これは井上の47ラウンドの8倍以上だ。2年前、弟のネストール・ナルバエスが五十嵐俊幸(帝拳)の持つWBC世界フライ級王座に挑戦する際には一緒に来日、トレーナー代わりに弟を指導していたものだ。そんな「南米のハリケーン」を相手に、井上は飛び級での2階級制覇を狙うことになる。はたして21歳の怪物がどんなパフォーマンスをみせるのか。12月30日のリングが待ち遠しい。