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[ニュース]2010.3.28

混乱の第5ラウンド

 初回から打ち合いが続いたこの試合の5回、偶然のバッティング(遇バツ)が2度あった。1度目の遇バツによって亀田が右目上をカット。WBCの規定により遇バツによって一方の選手のみが傷を負った場合、傷を負わなかった選手に減点1が課せられる。このケースでは亀田のみ負傷を負い、ポンサクレックは無傷だったため、ポンサクレックに減点1が課せられた。傷の確認後試合が続投されたが、この回でさらにまた遇バツが起こった。
 この2回目の遇バツでポンサクレックは左目上をカット。亀田が負傷をしていなければ亀田に減点1が課せられるのだが、亀田も別の箇所を負傷したとして減点の対象にはならなかった。
 試合後にレフェリーは亀田陣営のセコンドに対し、ポンサクレックに減点2を課せたと話したことで騒動が勃発した。このレフェリーの発言を受けて亀田陣営からこの減点に関し、JBC安河内事務局長に対しクレームがつけられた。その後、問題となった5回に関してレフェリーは「混乱して間違った発言をした」と謝罪した。
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■亀田陣営の見解
 レフェリーは試合終了後に5回にはポンサクレックに対して2点減点を課せたといっている。WBCのオープンスコアリングシステムで途中経過の発表があるので、それによって作戦を立てている。あの問題の5回の減点に関する混乱は、試合の展開を大きく左右するものだった。WBCに対し正式に異議を申し立て亀田興毅選手の再選を要請するとした。また、JBCの安河内事務局長はこの混乱の責任を取ってもらうとし、混乱を招いた謝罪だけでは解決されないとしている。

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■WBCの見解
 WBCスーパーバイザーとJBC安河内事務局長らが緊急記者会見を行い、この試合に関する公式見解を述べる立場にあるのは、この試合のWBCスーパーバイザー(立会人)であるタイ人のタンガラジャ氏とJBC安河内事務局長の二人であることを明言した。また、オフィシャルと呼ばれる立場にあるレフェリーと3名のジャッジらによる試合後の発言は、いかなる効力も持たないことを併せて明言した。更に、オープンスコアリングシステムを採用するWBCは4回終了時と8回終了時にそれまでのジャッジのスコアを途中経過として発表するが、判定で試合の勝者を決める場合は、最終12回の終了後の結果によって決定すると説明。仮に混乱を招いた5回にポンサクレック選手に対し2点減点を課せていたとしても、判定結果を覆すことにはならないと話した。
 記者団の質問に対し、この5回にレフェリーが減点2をポンサクレックに課せていた可能性はあるが、各回終了後にレフェリーを通じて提出するスコアカードの5回のカードを見ると、3名のジャッジがそれぞれポンサクレックに対し1点減点を付けていたため、5回終了時にはレフェリーが3名のジャッジにポンサクレックに1点減点を課すように指示していたことが証明されると発表した。従って、試合終了後のレフェリーの減点2発言は混乱による間違い発言だったことを改めて説明した。

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