[試合後談話]2025.4.13
これがプロの仕事。刈谷のメイン。

木附大己(27=LUSH緑)と2020年全日本フェザー級新人王の平野和憲(35=KG大和)が13日、刈谷市あいおいホールで開催された「株式会社サンコーpresents GREEN Dream vol.22×GOLDEN BOY FIGHT×KNOCK OUT BOXING vol.10」で対戦した。
初のメインイベンターを務める木附と、連敗脱出を目指す平野の戦いの結末はーー。
試合は、序盤からペースを握った木附が平野を攻め立てる。平野はリーチを活かし、要所でパンチを返すも、木附の回転力に上回られた。木附は、最終回このままポイントアウトすることも出来たが、倒しに行く姿勢を見せ、最後はパンチをまとめタフな相手に手を焼きながらも、TKO勝利を奪った。平野も最終回、逆転しようと勝負に出たが、力は及ばなかった。
試合後、勝利した木附は「日本ランカーに入ることが目標。この試合に勝ったことで、A級昇格に王手をかけられてよかった。」と落ち着いた口調で話した。
初のメインイベンターを務めたことについて聞かれると「最初メインイベンターと聞いた時は、僕なんかが良いのかと驚いたが、あまり気にしない性格なので普段通り行こうと思った。ただ、試合中ポイントで勝っているのは分かっていたが、このまま終わるのは違う。最終回、倒されても良いから打ち合おうと思った」と、プロとしての覚悟を見せた。
元全日本新人王が相手だったことについては「相手は綺麗な戦績ではないが、全日本新人王になっている選手だから、全く油断はしていなかった。しかし、今日は相手がどうこうより、自分が課題に挙げていることをやって、それを全うすれば勝てると思っていた」と、試合に向けてのプランを明かしてくれた。
今日の試合で目を張ったのは、木附の勝負感だ。勝負所と見るや躊躇せずに攻める。そのことを伝えると「矢吹正道(=IBF世界ライトフライ級チャンピオン)を見ているので」とニヤリと笑った。
矢吹について聞かれると「憧れているし、一番尊敬できるボクサー。近くで見ていて良いところを吸収している」と、同じジムの大先輩への思いを明かしてくれた。
試合終盤で見せたディフェンス力については「それも矢吹さんから言われていたこと。ディフェンス力が上がれば全てが良くなると言われた」と、世界の矢吹を擁するジムならではの羨ましい限りのエピソードを話してくれた。
今後の展望について聞かれると「6回戦にもランカーはいるので、試合が出来たらいい。ひとつ勝ってA級に上がって、ランカーに勝ってランキングを上げていって、チャンピオンになりたい」と強く意気込んだ。
一方初の敵地で敗れた平野だが試合後、腫れた顔でインタビューに答えてくれた。「1年半ぶりくらいの試合だった。悪いところを改善して試合に臨んだが、木附選手に及ばなかった」と悔しがった。
全日本新人王になってから勝てないことに関しては「右ストレートに頼りすぎている。6回戦になると相手は自分のことを研究してくる。そのことへの対策ができていない」と分析した。
今後について聞かれると「今は気持ちが落ち着かないが、諦めたくないと思っている。会長、トレーナーが許してくれるなら、また頑張ってみたい」と話した。
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