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WBOアジアパシフィック・フェザー級1位の藤田健児(30=帝拳)が20日、後楽園ホールで開催された「第10回 WHO'S NEXT DYNAMIC GLOVE on U-NEXT」のセミファイナルに出場。同級2位のジョセフ・アンボ(27=比)と空位のWBO-AP王座を争った。
前日に30歳の誕生日を迎えた藤田は、1本目のベルトを獲得することができたのか?
前日に30歳の誕生日を迎えた藤田は、1本目のベルトを獲得することができたのか?
6戦目で新王者!
序盤からサウスポー藤田が上下の打ち分けと滑らかな動きでペースを掌握。ボディブローを軸に、着実にダメージを与えた。4回、藤田は左ボディを決めたがローブロー。アンボに対し、レフェリーは5分間の休憩を与えた。その後、藤田はボディを狙わず、アッパーを織り交ぜたコンビネーションでポイントを加点。攻め急がず、最後まで相手に付け入る隙を与えなかった。
「藤田家の念願が叶った」
リング上でマイクを握った藤田は「ここは獲って当たり前だと思っていたので、内容を見せたかった。長男(藤田和典=倉敷守安)が東洋太平洋暫定王者で(2000年11月にOPBF東洋太平洋スーパーフェザー級暫定王者)、次男もDEEPの暫定王者(総合格闘技)。正規王者になりたかったので、藤田家としての念願が叶った」と話すと、思いが込み上げてきて涙を流した。
試合後の囲み取材では「ずっと兄の背中を見てきたので、リング上でのインタビューは以前から考えていた内容」と語った。
試合後の囲み取材では「ずっと兄の背中を見てきたので、リング上でのインタビューは以前から考えていた内容」と語った。
「ムキにならずに戦えた」
「序盤に打っていたボディブローがローブローと判断されたので、それからは極力(ボディを)打たないようにした分、やりにくかった。ただ、ムキになることなく戦い切ることができた」と試合を振り返ると、「帝拳ジムでは久しぶりのチャンピオン。普段、ジムではふざけてばかりだが、試合で後輩に威厳を見せることができたと思う」と胸を張った。
「相手が強かった」
一方、敗れたアンボは「試合自体は楽しかったが、ローブローが3回もあったので、力が抜けてしまった。最後まで立ち続けることができた。(藤田は)テクニックがあり強かった」と淡々と振り返った。
採点表