重里侃太朗vs山口仁也! 2人の意地が真っ向から激突!

　日本スーパーフライ級最強挑戦者決定戦が31日、後楽園ホールで開催された「LifeTime Boxing Fights24」のメインイベントにて行われ、同級1位の重里侃太朗(じゅうり・かんたろう/28=志成)と同級2位の山口仁也(24=三迫)が来年のチャンピオンカーニバル出場を懸けて、激しいペース争いを繰り広げた。

　サウスポー同士による一戦は、山口が回転力を活かした連打で攻め立てるが、重里は上下の打ち分けと、左カウンターで3〜4回を挽回。5回以降は、山口が距離を潰して豊富な手数で攻め立てた。最終8回は、壮絶な打撃戦で会場を盛り上げた。ジャッジに委ねられた採点は、三者三様の引き分け。最強挑戦者決定戦の特別ルールにより、優勢点を勝ち取った山口が日本王座挑戦権を獲得した。

　引き分け勝者扱いで、来年のチャンピオンカーニバル出場を決めた山口は、「挑戦権を獲得したが、ドローだったので納得はいっていない。打ち合いの中でも、サイドに回ったり、もっとできることはあった。気持ちが出すぎてしまった」と、反省の言葉を並べた。

　11月12日(火)に後楽園ホールで行われる王者の高山涼深(28=ワタナベ)対同級12位の青山功(35=セレス)の勝者に挑戦する山口は、「この内容では、チャンピオンにはなれない。もっと練習する」と、ベルト奪取に気持ちを高めた。

　会見に同席した三迫貴志会長は、「技術面では練習でやってきたことがまだ出せていないが、気持ちで(挑戦権を)掴んだ。山口はデビュー前からチャンピオンになると思って育ててきた選手。とにかく真面目で気持ちが強い。引き分けだったが、挑戦権を獲得して反省できるのはプラス。来年のチャンピオンカーニバルに期待してください」と語った。

　一方、あとわずかで挑戦権を逃した重里は、「採点はどっちに転ぶかわからなかった。(山口選手は)押しが強くて、気持ちが強かった。もっと下がると思ったが…」と悔しさを滲ませると、「山口選手とは、またやるかもしれないので、その時はやり返す。ここから這い上がる」と、巻き返しを誓った。