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米国・ラスベガスのT-モバイル・アリーナで30日(日本時間31日)、PBCとアマゾン・プライムが提供する初興行が開催された。5大世界戦のメインイベントでは、WBO(世界ボクシング機構)スーパーウェルター級王者ティム・チュー(29=オーストラリア)と元WBC世界同級暫定王者セバスチャン・フンドラ(26=米)による、WBO&WBC同級王座決定戦。注目が集まった。
チューは出血が止まらないまま終盤戦に入った。10回には、チューが右を再三ヒットさせるも、フンドラはジャブでコントロール。最終ラウンドまでもつれた試合は、判定に委ねられた。ジャッジ1者は116-112でチューを支持したが、2者が116-112、115-113でフンドラを支持。「And the new」のコールの下、判定勝利でフンドラが2団体王座統一王者となった。チューにとっては、不運なカットによる試合結果となったが、潔く敗北を認め前を向いた。
WBAスーパーライト級正規タイトルマッチ「王者ロランド・ロメロvs挑戦者イザック・クルス(26=メキシコ)」は初回、クルスが左フックを強振するとロメロは、効かされていきなり大ピンチを迎えた。その後は、ジャブとスウェー、足で距離を取って右を狙ったロメロ。しかし、5回にはボディを狙うクルスに対して、ホールディングを繰り返したロメロが減点1を課された。7回には、クルスの猛攻でロメロが再びダウン寸前まで追い込まれた。試合が決まったのは8回。クルスが顔面に連打をまとめると、ロメロがグラつきレフェリーが即ストップ。8回56秒TKO勝利で、クルスがついに世界王座を獲得した。
WBA世界ミドル級タイトルマッチは、王者エディスランディ・ララ(40=キューバ)が、指名挑戦者のマイケル・ザラファ(32=オーストラリア)を迎えた。初回、サウスポーのララは、広いスタンスで構えると、ザラファも様子を見る立ち上がり。すると2回、ララがジャブから左ストレートを一閃。ザラファは、力なく倒れてロープに後頭部を打ち付けてダウン。なんとか立ち上がったザラファだったが、足元が定まらず、レフェリーがストップ。ララが2回2分59秒KO勝利で、2度目の防衛に成功した。
WBC世界フライ級タイトルマッチ「王者フリオ・セザール・マルチネス(29=メキシコ)vsWBC同級14位のアンジェリーノ・コルドバ(28=ベネズエラ)」は、初回からバチバチに打ち合う両者。3回、マルチネスは左カウンターでコルドバを倒し、続けて左ジャブでダウンを追加。その後も凶暴なパンチを振るったマルチネス。しかし、コルドバも右ストレート、左ボディを打ち込み、次第に消耗戦となる。8回に右眉上を、10回にも頭でマルチネスが左眉上もカット。コルドバも顔面の左を腫れ上がらせながらも、手数が減らず追い上げた。最終回は足を使ったコルドバに対してマルチネスが追って、終了のゴング。判定は1者が113-113、2者が114-112でマルチネスが辛うじて勝利し、6度目の防衛に成功した。
WBC世界スーパーウェルター級暫定王座決定戦「元同級暫定王者ブライアン・メンドーサ(30=米)vsWBC同級2位セルヒー・ボハチュック(28=ウクライナ)」は、打撃戦となった。序盤から互いに攻撃的に出るも、次第にボハチュクがインファイトで、パンチを打ち込んだ。タフなメンドーサだったが、最後までボハチュクの攻撃が上回り試合終了。3-0(118-110、117-111×2)でボハチュクが、暫定ながら世界初載冠を果たした。