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[試合後談話]2023.8.8

ベルト統一を目指して激戦!

 日本スーパーウェルター級正規王者の出田裕一(38=三迫)と暫定王者の中島玲(25=石田)が8日、後楽園ホールで開催された「ダイヤモンドグローブ」のセミファイナルで王座統一戦に臨んだ。

 遅咲きチャンピオン出田が初防衛に成功したのか? それとも「暫定」の二文字を取りたい中島が勝ったのかーー。
出田裕一(三迫)が勝利!
 初回から出田が距離を潰してボディにパンチを集めると、中島は真っ向から応戦。豊富な手数を繰り出す出田と、左フック、左アッパーと有効打を決める中島の構図が続いた。前半終了時の公開採点は、49-46(中島)、50-45(中島)、48-47(出田)と割れたが、中島がリード。6回以降も出田はしつこく前に出て、細かいパンチを繰り出すと、中島は次第にスタミナを削られた。中島は単発の左フックを決めるが、出田は気持ちを切らさず、ワンツー連打で猛追。最後まで果敢に打ち合った。ジャッジ2者の支持を得た出田の手が挙がった。
「応援のおかげで勝つことができた」
 ポイントを盛り返して逆転勝ちした出田は「判定を聞くまでドキドキで、どんな結果でも受け入れるつもりだった」と、採点が出る前の心境を明かし、「相手が打ち合いに付き合ってくれるとは思わなかった。応援の力を借りて、必ず勝つ気持ちでリングに上がった。ボディも効いたが、皆のパワーをもらった。(勝ったのは)自分の力ではない」と支えてくれた応援団に感謝の気持ちを言葉にした。
家族で喜んだ
 「中島選手に勝って引退するつもりでリングに上がった。今回の勝利で達成感、充実感、成熟感があり、今は先まで考えられない。今を噛み締めたい」と、今後についてハッキリとは話さなかったが、「日々、練習を重ねて成長を実感している。時間が経てば先が見えるかもしれない」と王者として歩みを進めていくようだ。

 試合後は、妻・彩子さん(36)と長女の茉白(ましろ)ちゃん(3)と勝利を分かち合った。
「相手の土俵で打ち合ってしまった」
 一方、悔しい結果となった中島は「僕の負け。相手の土俵で戦ってしまった。途中から体が思うように動かなくなった。効いたパンチはないが、相手に飲み込まれた。もちろん勝つ気持ちでリングに上がったが、相手の気持ちが強かった」と肩を落とすと、「がんばろう」と、自らを鼓舞するようにポツリと漏らした。
採点表

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