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[発表会見]2021.10.29

井上尚弥! 12月14日に凱旋!

 大橋ボクシングジムは29日、オンライン会見を開きWBA(世界ボクシング協会)スーパー、IBF(国際ボクシング連盟)バンタム級統一王者の井上尚弥(28=大橋)の次戦を発表した。井上は、12月14日(火)に両国国技館でIBF同級6位のアラン・ディパエン(30=タイ)を迎えてWBA王座6度目、IBF王座4度目の防衛戦に臨む。

 "モンスター"が日本のリングに上がるのは、2019年11月にさいたまスーパーアリーナで開催されたWBSS(ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ)決勝戦でノニト・ドネア(38=米/比)と対戦して以来、約2年1ヶ月ぶりのこと。ボクシングの本場ラスベガスでインパクトを残してきた井上にとって、いわば凱旋試合の意味合いがある。

 日本のボクシングファンが待ちに待った国内での試合に「ようやく日本で試合ができることに喜びを感じながらしっかり調整して臨みたい」と意気込んだ。
WBA王座とIBF王座が掛けられる
 会見に同席した大橋秀行会長によると、当初は王座統一戦が計画されていたが、他団体の王者(WBC王者ノニト・ドネア、WBO王者ジョンリエル・カシメロ)は指名戦が予定されていて断念。WBA同級1位のルーシー・ワーレン(34=米)、WBA同級2位のゲイリー・アントニオ・ラッセル(28=米)、IBF同級7位のニコライ・ポタポフ(31=ロシア)にオファーを出したが条件面が折り合わず。ディパエンだけが挑戦者に名乗りを上げたという。
日本のリングはWBSS決勝戦以来
 「日本での試合はWBSS決勝のドネア戦以来2年ぶり。ファンの前で試合ができることが嬉しい」と凱旋試合を喜ぶと、「来年の春に王座統一戦が予定されているのでしっかりと勝ちたい」といつもの試合同様、決して気を緩めることはなかった。井上も井上真吾トレーナーもアランの映像はまだ見ていないようで「これから見て対策していきたい」と語った。

 仮想ディパエンとして日本スーパーバンタム級7位の石井渡士也(20=REBOOT.IBA)や松本圭佑(22=大橋)を中心にスパーリングで仕上げていく。
 挑戦者のディパエンは、2019年2月にデビューしここまで14戦12勝(11KO)2敗。2019年6月に来日し、現日本フライ級16位の荒川竜平(中野サイトウ→JB SPORTS)に2回TKO勝ちしている。アップライトスタイルから打ち終わりにパンチを合わせるのが得意で、KO率が示す通り、左右ともに強烈なパンチ力が魅力だ。しかし、受けに回るとガード一辺倒になるところがある。大番狂わせを狙うべく日本に乗り込む。

 ディパエンの映像を見た大橋会長は「好戦的でパンチがある。油断できない相手」と警戒した。
両国国技館での試合は8年ぶり
東京オリンピックが行われた両国国技館で行われる
 
 両国国技館のリングに上がるのは、2013年12月にヘルマン・マンシオ(比国)に5回TKO勝ちし、OPBF東洋太平洋ライトフライ級王座を獲得して以来、8年ぶりだ。「前のことなので会場の雰囲気などは覚えていない。新鮮な気持ち」と語った井上は、東京五輪でボクシング競技が行われ日本中を盛り上げた同会場で、さらにインパクトを残すつもりだ。
12月14日ゴング!
 会場は、新型コロナ感染対策で収容人数の半分以下となる5000人弱で開催される予定。井上と谷口のダブル世界戦のほかには、元K-1ワールドグランプリ・スーパーバンタム級王者の武居由樹(25=大橋)対今村和寛(29=本田フィットネス)、松本対元日本ランカーの荒木貴裕(34=JB SPORTS)、石井対同級14位の藤岡拓弥(29=VADY)などが組まれた。

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