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WBA世界スーパーフライ級新チャンピオンに輝いた井岡一翔(34=志成)が25日、都内にある所属ジムで一夜明け会見を開いた。ジョシュア・フランコ(27=米国)とのダイレクトリマッチを制して、世界王者返り咲きを果たした現役レジェンドが見据えるのはー。
一夜明け会見で井岡は「12ラウンド戦い抜いた疲労感はあるが、ダメージはない。安心感で、(試合後は)人生で一番寝れるタイミングなので、寝れたなっていう感覚」と安堵の表情を浮かべた。
WBO王座を返上して、フランコとのダイレクトリマッチを選択し、見事世界王者返り咲きを果たしたが、「チャンピオンになれば、肩書きは特別なものだと思うが、肩書きにぶら下がる気持ちはない」と、チャレンジ精神に揺るぎはない。それでも、「いつもと同じ居心地。挑戦者として、もう一度チャンピオンになることの難しさを感じた」と率直な感想を述べた。世界チャンピオンの一夜明け会見にベルトを持たずに現れたが、「持ってきたら良かったなあ」と笑顔を見せた。
友人や関係者からの多くの祝福を受けたというが、「チャンピオンに返り咲いたことよりも、ダイレクトリマッチに勝った、自分が成し遂げたかったことができたのが嬉しい」と、自身にとっての昨夜の試合の意義を改めて伝えた。
5階級制覇への挑戦に関する質問も出たが、「今は考えるとこまで行きついてない」とやんわり否定。WBA(世界ボクシング協会)王座に就いたことで、WBAの意向にも耳を傾ける必要性が出てきたが、今後はWBC王者で、宿敵のファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)とのマッチアップを最優先に陣営も動きだす。「エストラーダとアメリカで戦いたい」と次の挑戦に気持ちが入った。
一度引退し、現役復帰してからは、エバーラスト社製のグローブを着用してきたが、昨晩の試合は、日本製ウィニング社のグローブでリングに上がっていた。これについて「(エバーラストは)拳が試合中に痛かった」との理由から、安全性などを考慮し、「12ラウンド強いパンチを打ち込める方がいい」と、ウィニングのグローブに戻したことを説明した。