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19歳まで児童養護施設で育ったキムは、20歳で施設を退所した後、運転手の仕事で生計を立てる一方で、ボクシングを始めた。キムは当時を「人生を一度変えてみようと思って始めたのもあるし、そう変えるのに一番いいスポーツがボクシングだと。何も必要ないじゃないですか。ボクシングは一切お金、後ろ盾など必要なくて、ただ私一人で二つの拳で戦 って、全部勝てばいいスポーツだから、それだけは自信があったので、それで始めた」と振り返った。
急きょ井上尚弥に挑戦が決まったことについて、アンダーカードに出場することで打診があったとのことで「減量をする程度の練習を始めていた」と明かした。
インタビュー中、「井上を練習相手にしてきた」と独特の言い回しで、世界2階級4団体統一王者を手本にトレーニングを積んできたことを明かし、「井上選手についていくことは、できませんでした。 練習では(スピードに)ついていけなかったし、テンポに合わせなければならないので、他の付随的な訓練をたくさんしなければならなくなり、私を強くしてくれました。毎日走って、毎日ウエイトトレーニングをしなければならないし、精神も常に強くいなければならなかった。また、そういう状態でなければ、普段のトレーニングの時、井上選手のテンポに合わせることができなかった」と続けた。その上で、「(井上尚弥に)だんだん近づいてきました。やればやるほどだんだん近づいてきて、 もうほとんど追いつけたけど、とうとうやる(対決する)ことになりましたね。 実はほとんど追いつけたと思います。 完全に追いつけたわけではなく、ほとんど追いつけたと思うので、戦略的に狙っていくつもりです。元々の私は、井上さんに耐えられるレベルではありませんので、そこは戦略を加えようと思います。戦略を加えると、そこはまた別のゲームが現れるので、ちょっと期待してもいいと思います」と、さらなる成長に自信を示した。
チャンピオン不在が15年続く韓国ボクシング界だが、「今置かれているこの状況で、何か背負う荷物があるとは思っていません。そう考えながら、運動はしませんでした。でも、みんな応援してくれるから、 もっと上手くなりたいです。そんなに大きく考えたことはありません。私対井上だと思っているので、むしろ負担はないと思います」と目の前の試合に集中している。
キムは、対日本人戦の戦績を7戦7勝と得意としているが、このことに関して、「日本の選手たちが持っている基本技に対して、私のスタイルの相性がいいのです。日本選手に対する印象は少し簡単で、崩しやすいスタイルです」と印象を述べた。ただ、井上に関しては、「気持ちはちょっと違います。井上選手は簡単なスタイルですが、そこに最高の頂点にいるので違いますよね。でも井上選手も日本の選手の特性を持っているのは事実。それを知っているので自信があります」と称えながらも自信はあるようだ。