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[公開練習]2019.10.18

対応力の高さを見せた井上拓真

 WBC(世界ボクシング評議会)バンタム級暫定王者の井上拓真(23=大橋)が18日、横浜市内の所属ジムで報道陣に練習を公開した。11月7日(木)にさいたまスーパーアリーナでサウスポーの正規王者ノルディ・ウーバーリ(33=仏)と王座統一戦に臨む井上は、万全の左対策に自信を示した。
離れても接近しても良し
 この日はシャドーで始まり、ミット打ちを5ラウンド、サンドバッグを5ラウンド、サウスポーの松本好二トレーナーを相手にカウンターの確認と、たっぷり12ラウンド以上の練習を消化。太田光亮トレーナーとのミット打ちでは肩越しから放つ左フック、体を入れ替えての右ショート、右アッパーを連発し、サウスポーに対して離れても接近しても攻守のバランスの良さを感じさせた。
松本トレーナーとはカウンターの確認
 ウーバーリは08年の北京、12年のロンドン五輪に出場した経歴を持つ元トップアマで、今年1月の王座決定戦で正規王座を戴冠。7月にカザフスタンでアーサー・ビラヌエバ(比)を6回終了TKOで下し、初防衛に成功した。戦績は16戦16勝12KO、75%のKO率を誇る強打者だ。
大橋会長はここに来て急激に伸びたと絶賛
 大橋秀行会長はウーバーリをかつてないほどの強敵と認めた上で、「拓真のサウスポー対策は、始めた頃と比べてグーンと伸びている」と話し、同じ日にWBSS(ワールドボクシング・スーパーシリーズ)バンタム級決勝に臨む兄・尚弥との兄弟世界制覇に期待を寄せた。
今回から首も強化
 練習後の囲み取材で井上は、「8月末の記者会見の時は分が悪いと感じていたが、今は距離感、入り方、ディフェンスとトータルで向上し自信がついた。前の手と足でしっかり動けばいなせると思う。本音を言ったらどうなるかは分からないが、かなり感覚が掴めているので五分以上の自信はある。でも本当に今回ばかりはやってみないと分からない」と、不安と楽しみが入り混じった素直な心境を明かした。
 試合まであと20日、減量も順調に進む井上は、今回も「夜は焼肉」と笑顔を見せ練習を終えた。

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