[試合後談話]2024.12.15
ライトフライ級の陣。タノンサック・シムシーvs谷口将隆!

IBF(国際ボクシング連盟)ライトフライ級2位決定戦・OPBF東洋太平洋同級タイトルマッチが15日、大阪・住吉スポーツセンターで開催された「U-NEXT BOXING」のセミファイナルで行われた。
OPBF王者でIBF同級4位のタノンサック・シムシー(24=タイ/グリーンツダ)とIBF同級7位の谷口将隆(30=ワタナベ)が、ハイレベルな攻防を繰り広げた。
サウスポー谷口が左ボディストレートで先制したが、3回になるとタノンサックのワンツーが顔面を捉えだした。中盤、タノンサックがプレスを強めてポイントを連取。谷口もボディワークで決定打を回避しながら、要所で効果的なパンチを決めた。11回、タノンサックはギアを上げて、豊富な手数で攻勢をアピール。最終12回は、お互いの意地がぶつかり合った。採点は割れたが、タノンサックに軍配が上がった。タノンサックがOPBF王座2度目の防衛に成功するとともに、IBF次期挑戦権を獲得した。
技術戦を制したタノンサックは「谷口選手はスピードがあり、テクニックがあった。相手の動きをよく見てタイミングを図った。(採点については)取ったラウンドも取られたラウンドもあったが、自分の方がダメージを与えたと思う」と冷静に試合を振り返った。
「11ラウンドに攻めさせた」プームトレーナー
コンビを組むプーム・コソンセットトレーナーは、「ポイントで競っていたので、11ラウンドからもっと攻めていこうと指示を出した。そこが勝負の分かれ目になった」と語った。
世界初挑戦に向けて大きく前進したタノンサックは「自分としては相手は誰でもいい。会長とプームトレーナーに任せる」と言葉に力を込めた。
一方、勝利まであとわずかだった谷口は、「挑戦者なのでポイントを取り切らないといけないと思っていたが、そうさせてくれない上手さがあった。(タノンサック選手は)距離が遠くて、リターンのパンチも速い。細かい部分に上手さを感じた」と対峙したからこそわかるタノンサックのテクニックを評した。
「スッキリしている」
「採点が割れて負けたが、自分としてはやり切ったなと。気持ちはスッキリしている」と引退を示唆するようなコメントを残したが、「陣営がこの後(世界戦)のことを思い描いてくれていたのに、それに応えられなかった。そこが心残りです」と悔しさを滲ませた。
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