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タイトル初防衛に成功したIBF世界スーパーバンタム級王者の岩佐亮佑(28=セレス)が2日、千葉県柏市の所属ジムで一夜明け会見を開いた。岩佐は昨日、東京・両国国技館で開催された「ワールドプレミアムボクシング」で同級13位のエルネスト・サウロン(28=比)に完勝した。赤色のベルトを守った岩佐は試合の感想を口にし、昨日で引退を表明した元WBC世界バンタム級王者の山中慎介(35=帝拳)への想いを語った。
淡々と試合を進めてしまった
試合後は柏市へ戻り祝勝会に出席。夜の11時には帰宅した岩佐。「慎重になり過ぎてアグレッシブさや強さを見せることができなかった。勝ったことだけが次につながる。反省を踏まえて次戦に活かしたい」と試合を振り返った。
岩佐を指導する小林昭司会長は「相手に合わせたボクシングになってしまった。教える立場としても岩佐の良さを引き出してあげられなかった」。「いかに強い左を当てられるか、そして左につなぐバリエーションなど攻撃の引き出しを増やしたい」と今後に向けての課題を挙げた。
岩佐を指導する小林昭司会長は「相手に合わせたボクシングになってしまった。教える立場としても岩佐の良さを引き出してあげられなかった」。「いかに強い左を当てられるか、そして左につなぐバリエーションなど攻撃の引き出しを増やしたい」と今後に向けての課題を挙げた。
山中さんには縁を感じる
かつて後楽園ホールで日本王座を争い、ボクシング史に残る名勝負を演じた拳友の山中に対し、「戦いもそうだが、リングの外での振る舞いも見習うべきところ。僕もああいう男に素直になりたい」と話すと、恐れ多いと前置きしつつ「僕が(山中さんを)継げるようなボクサーになりたい」と決意を口にした。
ネリはボクサーとして失格
体重超過で王座剥奪されたルイス・ネリ(23=メキシコ)への怒りが収まらないという岩佐は「ネリのことは認めないしボクシング界を去るべきだと思う。仮にスーパーバンタム級に上げてきたとしても関わりたくない。ボクシングはそんなに甘い世界ではない」ときっぱりと言った。
小林昭司会長
世界戦で外国人選手の体重オーバーが増えている現状に小林会長は「日本ボクシング協会、日本ボクシングコミッション、WBC(世界ボクシング評議会)が何らかの動きをしないとボクシングがスポーツとして成り立たなくなる。ジムの会長として危機感を感じている。みんなで考え直す時だと思う」と警鐘を鳴らした。
しばらく休養したい
次戦は指名戦で同級1位のTJドエニー(31=豪)との対戦が濃厚。18戦全勝(13KO)の強豪サウスポーを迎えるが、「無敗で間違いなく厳しい試合になるが、これからも一日を大切にして勝ち残りたい」と抱負を語った。岩佐は2〜3週間の休養を取り練習を再開する。なお、小林会長から駒沢大学ボクシング部の南出仁がセレスジムからプロに転向することが発表され、春にプロテストを予定。岩佐がスパーリングの相手を務めるという。