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[非公開練習]2018.11.27

井上拓真、サウスポー対策は着々と

 WBC(世界ボクシング評議会)バンタム級暫定王座決定戦を1ヶ月後に控えた同級5位の井上拓真(22=大橋)が、着々とサウスポー対策を進めている。
 12月30日(日)に太田区総合体育館で同級2位で48戦全勝(33KO)を誇る長身サウスポーのペッチ・CPフレッシュマート(24=タイ)と空位の暫定王座を争う井上は27日、前IBF(国際ボクシング連盟)Sバンタム級王者で同じ左構えの岩佐亮佑(30=セレス)と4ラウンドのスパーリングを敢行した。
中間距離を意識した井上
 1階級上の岩佐とのスパーはこの日が2度目。練習後に「前回は見合う時間が長かったので、今日は多少強引でもプレスをかけた」と話した岩佐に対し、井上は中間距離から岩佐の打ち終わりに右を合わせ、押し込まれてもすぐに体を入れ替え、低い位置から体重の乗った左右を繰り出した。
前世界王者も太鼓判
 終了後、岩佐は「拓真君は距離とバランス、スピードが前回よりも上がっていた。特に今日は距離が上手かった。(井上が勝つのは)間違いない」と絶賛。井上も「ペッチは中間距離を得意としているが、その距離は岩佐さんの方が絶対に上手いはずだし、今日は自分がやりたいようにできた。ここまでは順調」と手応えを感じていた。
9月の挑戦者決定戦
 9月に挑戦者決定戦を制した井上は当初、1位ノルダイン・オーバリ(仏)と3位ルーシー・ワーレン(米)の同王座決定戦の勝者に挑むことになっていたが、オーバリとワーレンの交渉が長引き、WBCはペッチと井上の暫定王座決定戦を承認。正規王座決定戦に昇格する可能性もあったが、先日オーバリvsワーレンが12月22日に行われることが決まった。
 この件に関しても、井上は気落ちすることなく「この先に戦うことになると思うので、まずはしっかりと結果を出したい」と前向き。2年前、世界戦決定後に右拳を負傷し、中止の憂き目を見た井上は、精神的にも大きく成長していた。
兄・尚弥もしっかりとサポート
 今回は来年3月にWBSS(ワールドボクシング・スーパーシリーズ)準決勝を控える兄の尚弥がサポートに回り、トレーナーの父・真吾氏とともに、ファミリー一丸となって世界獲りに臨む。

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