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27日(日本時間28日)、米国カリフォルニア州イングルウッドのフォーラムではホルヘ・リナレス(32=帝拳)対メルシト・ヘスタ(30=比/米)のWBA(世界ボクシング協会)スーパーフェザー級タイトルマッチとともに、WBAウェルター級王座決定戦、1位ティーラチャイ・クラティンデーンジム(本名テワ・キラム/25=タイ)対3位ルーカス・マティセ(35=亜)の12回戦も行われた。
〇ルーカス・マティセ(亜)
8回1分21秒KO
×ティーラチャイ・クラティンデーンジム(タイ)
8対1のオッズで有利とみられたマティセが圧力をかけ、体格で勝るティーラチャイが長い左ジャブで突き放そうと試みる。80%超のKO率を誇るマティセも迂闊には入れない。ティーラチャイが距離をとり、マティセが追う展開は2回に確定的なものとなったが、打ち合いを避けるティーラチャイに向けて早くもブーイングが飛ぶ。3回になるとマティセが右クロスを狙い始めるが、当たっても浅くダメージを与えることはできない。ブーイングが飛び交うなか4回にはティーラチャイがマティセを後退させる場面もつくったが、有効打は少ない。マティセも手数が少なく、会場を盛り上げることができない。
5回になるとマティセが圧力を強めて出た。しかし、ガードを固めながら距離を詰めようとするものの、その前にティーラチャイが左ジャブを突いて動くためマティセはパンチを打てない。徹底して距離をキープしようとするティーラチャイ、接近したいマティセ。噛み合わせの甘い、観客にとってもマティセにとってもストレスが溜まる展開が続いた。
迎えた8回、マティセが相手をロープに追い込んでワンツーをヒット。マティセのパンチにしては軽打にみえたが、被弾したティーラチャイはダウン。再開後、ティーラチャイも打ち返したが、マティセの左ジャブで2度目のダウン。ロープ際で長々と伸びたティーラチャイをみたレフェリーが試合を止めた。
新王者のマティセは44戦39勝(36KO)4敗1無効試合。リング上でインタビューを受けたマティセは「彼が動いていたのでキャッチできなかった。彼は私のパワーを感じていたと思う。どうにかして逃げようと考えていたようだが、できなかったみたいだ。マニー・パッキャオ(比)など強い相手と戦いたい」と答えた。敗れたティーラチャイは39戦38勝(28KO)1敗。