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[試合結果]2018.2.17

ライト級王座決定戦 ベルトランvsモーゼス

 テリー・フラナガン(28=英)が返上して空位になっていたWBO(世界ボクシング機構)ライト級王座の決定戦、1位レイムンド・ベルトラン(36=メキシコ/米)と2位パウルス・モーゼス(39=ナミビア)の12回戦が16日(日本時間17日)、米国ネバダ州リノのグランド・シエラ・リゾート&カジノで行われた。ベルトランが4度目の挑戦を実らせたのか、それとも元WBA(世界ボクシング協会)王者のモーゼスが8年ぶりの返り咲きを果たしたのか。

〇レイムンド・ベルトラン(メキシコ/米)
 12回判定(3対0)
×パウルス・モーゼス(ナミビア)

 14対1で圧倒的有利とみられたベルトランだが、前半はモーゼスのスピードと左ジャブに苦しめられた。加えて3回に左目尻をカットして出血にも悩まされることになった。折々で反撃をしてはいたが、6回終了時点ではほぼ互角の展開だった。事実、三人のジャッジのうちひとりは58対56でベルトランのリードと採点していたものの残る二者は57対57のイーブンだった。
 中盤以降、やや疲れの色をみせ始めたモーゼスに対しベルトランがパワフルなパンチで攻勢を強め、着実にポイントを奪っていった。それでも元WBA王者の右ストレートを浴びて腰を落とすシーンがあるなど、ベルトランのファンにとっては最後まで安心して見ていられる内容ではなかった。採点は117対111(二者)、116対112の3‐0だった。
 15年5月、粟生隆寛(帝拳)とのWBOライト級王座決定戦では体重オーバーという失敗をしたうえ、ドーピング違反も犯して2回TKO勝ちが無効試合に結果変更され、出場停止のペナルティも科されたことがあるベルトランは4度目の挑戦で世界王座についた。44戦35勝(21KO)7敗1分1無効試合。5月12日にワシル・ロマチェンコ(ウクライナ/米)と対戦するプランが浮上しているが、傷の状況によっては見送られる可能性もある。モーゼスは44戦40勝(25KO)4敗。

 前座ではウェルター級の世界ランカー対決が行われ、エギディウス・カバリアウスカス(リトアニア/米)が元WBA王者ダビド・アバネシャン(露/英)に6回TKO勝ちを収めた。連打を浴びせてレフェリー・ストップに持ち込みNABF北米王座の初防衛を果たしたカバリアウスカスは19戦全勝(16KO)、アバネシャンは27戦23勝(11KO)3敗1分。
 同じく前座ではヘビー級の世界挑戦経験者ブライアント・ジェニングス(米)がアカーロール・ムラリモフ(ウズベキスタン/米)に3回TKO勝ちを収めた。初回に2度、2回に1度、3回に2度、計5度のダウンを奪って圧倒したWBA12位、WBO9位のジェニングスは23戦21勝(12KO)2敗、4連敗のムライモフは20戦16勝(13KO)4敗。
 この日は16年リオデジャネイロ五輪のメダリストふたりも出場し、バンタム級銀のシャクール・スティーブンソン(米)がフェザー級8回戦でファン・タピア(米)に三者一致の80対72で判定勝ち。ライト級金メダリストのロブソン・コンセイサン(ブラジル)はイグナシオ・ホルギン(米)から初回にダウンを奪って6回判定勝ちを収めた。採点は60対52(二者)、60対54だった。これでサウスポーのスティーブンソンは5戦全勝(2KO)、コンセイサンは6戦全勝(4KO)にレコードを伸ばした。敗れたタピアは10戦8勝(3KO)2敗、ホルギンは7戦5勝(5KO)1敗1分。


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