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WBO(世界ボクシング機構)スーパーウェルター級タイトルマッチ、王者サダム・アリ(29=米)対同級4位ハイメ・ムンギア(21=メキシコ)、WBC(世界ボクシング評議会)スーパーバンタム級タイトルマッチ、王者レイ・バルガス(27=メキシコ)対同級9位アザト・ホバニシャン(29=アルメニア/米)のダブル世界戦は12回戦は12日(日本時間13日)、米国ニューヨーク州ベローナのターニング・ストーン・リゾート&カジノで行われた。
〇ハイメ・ムンギア(メキシコ)
4回1分2秒TKO
×サダム・アリ(米)
〇レイ・バルガス(メキシコ)
12回判定(3対0)
×アザト・ホバニシャン(アルメニア/米)
メインのアリ対ムンギアは5対4で王者有利とみられていたが、アリは初回から厳しい現実を突きつけられた。21歳の挑戦者の左フックを浴びてダウンを喫したのだ。このラウンド、さらに左から右を浴びてアリは2度目のダウンを奪われ、早くも黄色信号が灯る。2回にもアリは倒され、この時点でほぼ勝負は決していたといっていいだろう。3週間前になって代役挑戦が決まったムンギアは攻撃の手を緩めず、3回にも王者をふらつかせ、迎えた4回に左フックを当て、この試合4度目のダウンを奪った。これをみたレフェリーがカウントを数えずに一方的な試合の終了を宣告した。
4度のダウンを奪う豪快なTKO勝ちで一気に世界の頂点に駆け上がったムンギアは29戦全勝(25KO)。一時はゲンナディ・ゴロフキン(カザフスタン/米)のミドル級王座への代理挑戦も計画に上がったが、ベスト体重のスーパーウェルター級で挑戦が実現したことがプラスに作用したようだ。5ヵ月の在位に終わったアリは28戦27勝(14KO)2敗。
スーパーバンタム級タイトルマッチは、バルガスが3対0の判定勝ちで3度目の防衛に成功した。終わってみれば118対110、117対111、116対112でジャッジ三者から支持されたバルガスだが、初回には挑戦者の右を浴びてダウン寸前の窮地に陥るなど序盤は不安定な戦いぶりだった。しかし、中盤からアウトボクシングに転じて流れを引き寄せ、流血戦のなか巧みに迎え撃って加点していった。戴冠試合を含めて世界戦で4連続判定勝ちのバルガスは32戦全勝(22KO)、ホバニシャンは17戦14勝(11KO)3敗。