海外情報 | 海外注目戦 | ランキング | TV・ネット欄 | 階級別特集 |
元WBA(世界ボクシング協会)ヘビー級暫定王者で現在はWBC(世界ボクシング評議会)3位にランクされる「リアル・キングコング」ルイス・オルティス(38=キューバ/米)が、WBC王者デオンタイ・ワイルダー(32=米)への挑戦を前に「キングコングは若くて豊富な経験を持っている。ワイルダーは深刻なトラブルに直面するだろう」と吠えている。ワイルダー対オルティスは3月3日、米国ニューヨークのバークレイズ・センターで行われる。
両者は昨年から因縁を引きずっている。過去に2度のドーピング違反があるオルティスに対し、ワイルダーは「いつ試合がキャンセルになるか分からない不届き者と戦うことなんかできない」と元暫定王者との対戦を拒否。このあたりから溝が深まったが、WBCから指名戦指令を受けたため11月4日に対戦が決定。しかし、その矢先、またオルティスのドーピング違反が発覚したため試合はキャンセルになり、ワイルダーは別の相手とV6戦を行い1回KO勝ちを収めた。オルティスは「血圧を下げる薬に禁止薬物の成分が含まれていたもので、故意ではない」と主張。これが認められるかたちでWBCはオルティスの活動を許可した経緯がある。12月には二線級を2回KOで屠って戦線復帰を果たしている。この試合をリングサイドで観戦していたワイルダーは直後にリングに上がり、勝利を収めたばかりのオルティスと舌戦を展開した。
今回の試合が決まったあともワイルダーは「私はKOアーティストだから、今度も必ず倒す。KOは早ければ早いほどいい」と自信をみせている。この挑発に対し、オルティスも黙っているわけにはいかない。「多くの人は私が全盛を過ぎたとみているようだが、キングコングは若いうえに豊富な経験を持っている。ハートも強い」と反論。さらに昨年、知人に貸した車からマリファナが検出されたワイルダーを皮肉り「彼はそのときよりも深刻な人生最大のトラブルに直面するだろう。彼の体を切り裂いてやる」と物騒な発言もしている。
6連続KO防衛を含め39戦全勝(38KO)のワイルダー、30戦28勝(24KO)2無効試合の戦績を残しているサウスポーのオルティス。オッズは約2対1でワイルダー有利と出ている。KO決着間違いなしのカードだ。