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[試合後会見]2022.5.30

ママさんボクサーが真っ向から激突!

 WBO(世界ボクシング機構)女子スーパーフライ級タイトルマッチが30日、後楽園ホールで開催された「MISAKO BOXING」のメインイベントで行われ、王者の吉田実代(34=三迫)と挑戦者で元OPBF東洋太平洋女子同級王者の小澤瑶生(37=フュチュール)が拳を交えた。

 1年ぶりのリングで初防衛戦に臨んだ吉田と、約3年2ヶ月ぶりの復帰戦でいきなり世界挑戦となった小澤の意地がぶつかり合った!

 試合後の両者のコメントを届ける。
小澤瑶生(フュチュール)が新王者!
 3度目の挑戦の小澤がチャンピオンを攻略した。序盤からシャープなジャブを軸に組み立てると、ワンツーをヒット。前に出てくる吉田をコンビネーションで迎え撃ち、ポイントを加点。吉田はプレスをかけてワンツーを決めたが、小澤は距離が詰まるとクリンチで攻撃を遮断した。7回、吉田は右フックで反撃に転じるが、小澤はペースを落とさず左をヒット。最後まで集中力を切らさなかった。
「練習してきたことが出せた」
 念願の世界チャンピオンに輝いた小澤は「全体的に自分のペースで戦えたと思う。相手の距離に付き合って打ち合うより、(距離を)潰しにいくことと離れることを意識した。戦前は負けるという意見が多かったが、(自分では)そうは思わなかった。想像していたよりやりにくさはなく、練習してきたことを出すことができた」と、落ち着いた表情で試合を振り返った。
「家族と周りのサポートで獲れたベルト」
 昨年6月に長男・緯泉(いずみ)君を出産してから、4ヶ月後に世界戦のオファーが届いた。その1ヶ月後、ジョギングからスタートし、徐々に身体を作っていった。子育てをしながら夫でピアニストの良平さんなどの家族の協力で、ジムワークや出稽古を重ねた。6月12日(日)に緯泉君が1歳の誕生日を迎える。最高のプレゼントとなった。

 今後の抱負を聞かれた小澤だが「とりあえず主人と息子との時間を優先したい。旅行に行きたい。今後のことはそれからゆっくり考えたい」と話すにとどめた。

 これまで女子世界チャンピオンを何人も輩出してきたフュチュールジムに、久しぶりに世界王者が誕生した。これからの小澤の活躍から目が離せない。
「最初から攻めることができなかった」
 一方、初防衛に失敗した吉田は「ジムの皆や応援してくれる方に対して、ごめんなさいの言葉しか浮かばないです。気負いすぎがどうしても直せず、悪い所が出てしまい、練習でやったことが出せなかった。対策をされているのもわかったし、小澤さんはポイントを取るのがとても上手かったです。最初から飛ばすことができなかった。生配信までさせていただいたのに、本当に申し訳ないです」とコメントを寄せた。
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