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[発表会見]2018.12.10

野中悠樹「ボクシング界に歴史を刻む」

 元日本スーパーウェルター級王者の野中悠樹(41=井岡弘樹)が10日、大阪市内の所属ジムで会見を開き、次戦を発表した。野中は来年2月24日(日)にエディオンアリーナ大阪(大阪府立体育館 第2競技場)でOPBF東洋太平洋&WBOアジアパシフィック・ミドル級王者の細川チャーリー忍(34=金子)に挑戦する。この日、41回目の誕生日を迎えた野中は、「まだまだ成長すると思っている。この試合が終着点ではない」と2階級制覇に自信を示した。
結果を出して恩返しがしたい
 野中が勝てば41歳2ヶ月での王座獲得となり、現役最年長のチャンピオンとなる。年齢のことに話が及ぶと、「世の中では中年と言われるが、この年が働き盛りでもあると思っている。同じ年齢層の人たちに勇気を与えられる試合をしたい」と決意を口にすると、「この試合に負けたら引退だとか些細なことは言わず、コンディションを最高に仕上げて試合を楽しみたい。そうすれば自ずと結果はついてくる」とあえてラストチャンスという言葉は使わなかった。
細川チャーリー忍(金子)
 細川は9月に前王者の秋山泰幸(39=ワタナベ)に挑戦。11回TKO勝ちで王座に就きこれが初防衛戦になる。豊富なスタミナとパワーを武器に戦う右ファイターで前戦は前半ポイントでリードされながら、中盤に左ボディで流れを変えて最後は連打でストップに持ち込んだ。王者の印象を、「フィジカルが強くて身体能力が高い選手」と話すと、 「これから対策を練っていきたい」と残り2ヶ月半でチャンピオン攻略に全力を注ぐとした。
世界への夢は諦めていない
 野中は昨年10月にオーストラリアで現WBO世界スーパーウェルター級1位のデニス・ホーガン(豪)、さらに今年4月にIBF世界スーパーウェルター級2位決定戦で井上岳志(ワールドスポーツ)に判定負けを喫した。大きなチャンスを逃したが、「進退のことも考えたが、自分の中でまだできると思ったし、やり切りたい気持ちが強かった」と現役続行への熱い気持ちを口にした。 
桂伸二トレーナー
 デビューから20年間コンビを組んでいる桂伸二トレーナーは、「彼がいくら超人的にすごいと言っても衰えはある。ただ、そこは年齢に応じて練習のメニューを組んでいる」と語ると、「笑われるかもしれないが、我々は本気で世界を目指している。この試合を足掛かりにさらに上を目指したい」と阿吽の呼吸でベルト奪取をサポートする。 
井岡弘樹会長
 会見に同席した井岡弘樹会長は、「自分は29歳で引退した。野中はパンチを芯でもらっていないからダメージがなく、長く現役を続けることができている。本当に頭が下がる思い」。「1階級上げてパワーアップしたので試合が楽しみ」と王座獲得に期待を寄せた。

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