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日本ヘビー級2位の竹原虎辰(41=緑)と同級1位の上田龍(27=石神井S)による日本同級王座決定戦が15日、刈谷市内の刈谷あいおいホールで開催された「GREEN Dream 10」のメインイベントで行われた。国内で滅多に見れない最重量級の試合は、両者が流血する激闘となった。
激闘を制した上田
試合は、追う竹原に下がりながらもうまさを見せたサウスポー上田が判定で上回った。開始から前進する竹原は、右ストレートを上下に散らした。一方、上田は細かいパンチで竹原のガードを破り対抗した。5ラウンド終了時点での途中採点は2者が竹原、1者が上田を支持。ここからエンジンをかけた上田は手数を増やし、竹原の突進を止めることに成功。最終10ラウンドは、壮絶な打ち合いとなったが決定打は生まれず。後半に盛り返した上田が念願のベルトを巻いた。
世界への通過点!次はアジアを目指す。
試合後上田は「7年前に70kgから始めた時にヘビー級で世界を獲ると決めて、ようやく通過点ですが形になりました、うれしいですね」と大粒の汗を拭った。続けて「竹原選手は3年前に負けている相手ですし、リベンジしたかった。それが1番うれしいですね」と喜んだ。「まだまだ世界は難しいですが、WBOアジア、東洋太平洋をしっかり獲っていきたいと思います」と、先を見据えた。
奥田喜久ニ会長
石神井スポーツボクシングジムの奥田喜久ニ会長は「上田は一生懸命練習していましたからね。獲れてよかったよ。一生懸命やっている人間が本当に強いってことだよね」と、愛弟子の戴冠に目を細めた。「ヘビー級は大変だけど、試合をドンドンできるようにしたいね」と前を見た。
竹原虎辰(41=緑)が引退表明。
一方、41歳の挑戦で惜敗した竹原は「上田くんに今後のヘビー級は任せられると思いました。昨日の計量の時から成長を感じていたので、負けてこういうのはおかしいですが、育ってくれてよかったって思います」と清々しい表情を見せた。この試合で竹原はグローブを吊るすことを決意した。試合後の控え室で「41歳ですし、体にもいろいろとあるので、ここで引退しようと思います」と静かに語った。
採点表