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[前日計量]2018.10.11

チャンスを掴め!

 チャンピオンカーニバル挑戦者決定戦の前日計量が11日、都内の日本ボクシングコミッション本部事務局で行われ、日本Sライト級挑戦者決定戦に出場する同級1位の井上浩樹(大橋)と、同級2位のマーカス・スミス(平仲)が会場に姿を現した。計量を無事にパスした両者は、明日の決戦に向けて意気込みを語った。
全勝でタイトル戦に王手をかける
 先に秤に乗った井上はリミットちょうどの63.5kgでパス。夏から68kg台をキープし減量はスムーズに進んだという井上は、「相手は上手さはないが、パワーのある選手。いつも通りスピードを活かしたボクシングをしたい」とコメント。
 井上は7日に、横浜アリーナで行われたWBA(世界ボクシング協会)バンタム級タイトルマッチを現地で観戦。従兄弟の井上尚弥(25)がわずか70秒で圧勝したことに話が及ぶと、「相手の距離が遠くて苦戦しそうな雰囲気だったが、さすがの踏み込みの速さ」と絶賛。尚弥のように早い回でのKOを狙うかという質問には、「無理に倒そうとすると、自分のボクシングが崩れてしまうので、いつも通りに戦いたい」と自然体で臨むと話した。
素晴らしい試合を見せたい
 一方、沖縄から参戦したスミスは1回目の計量で100gオーバーしたが、2回目でリミットちょうどでクリアした。昨年の全日本同級新人王のスミスは、上位ランカーが出場を辞退する中、井上撃破に名乗りを挙げた。スミスは「明日は倒すか倒されるかの試合になる。勝ってチャンピオンに挑戦する」と気を吐いた。
左:レイ 右:松尾
 日本Sフライ級挑戦者決定戦では、同級1位のユータ松尾(ワールドスポーツ)と同級2位のレイ・オライス(FLARE山上)が激突する。松尾は300gアンダーの51.8kg、レイは500gアンダーの51.6kgで計量を終えた。
攻守の切り替えを意識してきた
 松尾は、昨年2月に黒田雅之(川崎新田)と日本フライ級暫定王座決定戦を争うも僅差の判定負け。再起後は階級を上げて2連勝している。松尾は、「(相手は)パンチ力があり上体が柔らかく戦いにくそう」と警戒。しかし、19戦中9度のサウスポーとの対戦経験があり苦手意識はなし。「どんどんプレスをかけて全ラウンド支配する。勝ちにこだわりつつ、チャンスがあったら倒しにいきたい」と静かに闘志を燃やした。
初回から倒しにいく!
 拳を交えるフィリピン人のレイは、普段は日本Sバンタム級王者の和氣慎吾(31)のトレーナーを務めている。トレーナーに専念していたレイだったが、現役復帰への思いが強くなり、5月に約10年ぶりにリングに復帰。日本ランカーに判定勝ちしランクインし、タイトル挑戦権が手に入るチャンスに迷わず飛びついた。タフな松尾を相手に「たくさん練習してきたから問題ない。攻略できるよ!」と陽気な笑顔を振りまいて会場を後にした。

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