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[試合後会見]2019.6.13

田中教仁が薩摩の刺客とV1戦

 日本ミニマム級王者の田中教仁(34=三迫)が13日に後楽園ホールで開催された「ダイヤモンドグローブ」のセミファイナルで同級8位の春口直也(29=橋口)を迎えて初防衛戦に臨んだ。2年前の対戦で判定負けを喫した田中がリベンジを果たしたのか? それとも鹿児島県のジム初の日本王者を目指す春口がベルトを奪ったのか? 両者の攻防に観客は固唾を呑んで見守った。
田中が防衛に成功
 序盤は春口が遠い距離からワンツーを繰り出し、田中が相手のパンチを外しカウンターを狙う展開が続いた。4回、田中は左ボディからワンツーを好打するが、春口も負けじと右ストレートを返し応戦。5回は中間距離での攻防を見せるなか、田中の右クロスが火を噴きダウンを演出した。前半終了時の公開採点は49-45×2、50-44×1で田中がリード。7回、劣勢の春口はワンツーからロープに詰めて連打で意地を見せると、9回には右ストレートで腰を沈めさせ連打で反撃した。最終10回は死力を尽くして打ち合ったが、田中が最大5ポイントを差をつけて判定勝ちした。
春口と健闘を称えあった
 2年前の雪辱を果たした田中は、「相手のパンチはよく見えてボディワークでかわせたと思う。ジャブが当たっていたので、むやみに突っ込まないようボディから攻めた。ダウンを奪ったがムキにならずに自分のボクシングを貫いた」と冷静に言葉を発した。
 今後の目標を聞かれた田中は、「ここ(日本王座)を獲るためだけに戻ってきたのではない。さらに上を目指していきたい」と飛躍を誓った。
 
パンチを外すのが上手くなっていた
 一方、後半追い上げるも涙を呑んだ春口は、「右アッパーを狙いすぎて連打に繋げられなかった。アウェーだから倒さないといけないと思い、一発に頼ってしまった。9ラウンドにチャンスがあったが、倒しきれなかった」と唇を噛んだ。しかし、「これを糧にまた頑張ります」と前を見据えた。
高橋悠斗(K&W)
 この試合を観戦した日本同級1位の高橋悠斗(K&W)は、「(田中の)良いところも弱点も分かっているが、僕と戦った時と変わっていない。今なら倒せると思うし、自信しかない」と王座獲得に自信を示した。
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