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松岡輝(大成)と大里登(大鵬)との日本ユース・フェザー級王座決定戦が2日、兵庫県三田市内の三田ホテルで開催された「三田から世界へ.13」のメインイベントで行われた。開始からジャブの差し合いで一歩も引かない両者の激突は、あっけない結末を迎えた。
戴冠は弟のおかげ
試合は、弟の新の戴冠に力をもらった松岡兄が開始から一歩も引かず、打ち合いを制した。ジャブを差し合った両者だが、松岡が一歩先に踏み込んで大里を後退させることに成功。大里も松岡の打ち終わりに左フックを当てていくが、2ラウンドに偶然のバッティングで額を大きくカットし流血。前半、松岡がジャブで先手を取るペースが続き、4ラウンド終了時点でジャッジ3者の支持を得ると5ラウンド開始直後、大里の怪我をドクターに見せたレフェリーがこれ以上の試合続行は不可能と判断した。松岡が負傷判定でタイトル初挑戦での戴冠に成功し、「兄弟同時チャンピオン」の夢を達成した。
松岡輝(大成)
試合後、大勢の支援者と記念撮影に収まった松岡は「弟が勝った瞬間に一気にプレッシャーが来ましたね」と試合前の心境を語った。「弟のおかげで『負けられへん』と思えましたし、気持ちで負けない戦いができたと思います」と勝因を分析した。「一度ゆっくりして、今後の目標を決めて、しっかり練習していきます。これからも頑張ります」と先を見据えた。
右:丸元大成会長
丸元大成会長は「兄は弟の勝利で気持ちにスイッチが入って良い動きができましたね。来年の5月に防衛戦をしっかりやって、次の目標に向けて頑張ります」とプランを明かした。
気持ちが足りなかったと大里
悔しい敗戦となった大里は「気持ちが足りなかったです。もっと中に入っていく予定でしたけど、気持ちが足りませんでしたね」と静かに肩を落とした。