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レックス・ツォー(30=香港)の一大ムーブメントで話題となった香港のDEFプロモーションズは、7月14日に現地のサウソーン・スタジアムで、11試合のボクシング興行『Road To Glory 2』を行うことを発表。日本人では、9試合目に渡邊卓也(29=青木)、10試合目に鈴木なな子(18=ワタナベ)、最終試合に成塚亮(26=同)が出場し、成塚は、レイモンド・プーン(香港=DEF)とWBCアジア王座を争うことも発表したが、先週末の記者発表には上記3選手のうち、新鋭の鈴木を抜擢した。
4度目の香港戦となる渡邊
のちの世界王者である山中竜也(真正)や木村翔(青木)とも拳を交えた成塚は、日本非公認ながら自身のキャリア初の地域タイトル戦に向けて猛トレーニング中。そして、香港興行のレギュラー選手となった渡邊は、すでに現地の離島ラマで、合宿を張っているなど、久々の香港興行に、ほかの日本人出場者たちも着々と臨戦態勢を敷いているが、プロモーターのジェイ・ラウ氏は、4歳から16歳まで空手の経験を積んだとはいえ、ボクシングでは1勝1敗で高校卒業間もない鈴木を、興味深い逸材として香港マスメディアに紹介した。
シンデレラ状態に鈴木はやや困惑
実際、鈴木が大学の授業の合間に滞在した週末2日間は、多くの一般紙や格闘技専門誌の記者が入れ替わり立ち替わりでインタビュー。記者の一人は「以前に香港で2試合した後藤あゆみ(ワタナベ)もスタイリッシュな美人モデルだったが、鈴木も香港人がイメージするボクサーとのギャップが大きなアイドル性を持っている」と絶賛した。
詠春拳の師父は「バランス感覚がいい」と評価した
一方で鈴木は、取材の合間の振る舞われる料理に夢中。香港からカンフー映画界の伝説に上り詰めたブルース・リーに憧れて格闘技を始めただけあり、リーの主演映画『死亡遊戯』の舞台となったレストランで食事を取り、「リーは詠春拳の技術を活かしてボクシングの試合に勝ったことがあるので私もそのコツをつかみたい」というリクエストから、詠春拳道場で基礎も学んだ。
帰国した足で大学に向かった鈴木
「対戦相手がDEFの所属選手なので“勝って恩返し”というのも違和感があるかもしれないが、だが熱い試合をして盛り上げることで香港との交流を深めたい」(鈴木)
ジェイ氏の日本重宝は続く
対戦相手はライス・ウォン(香港=DEF)。これがデビュー戦だがムエタイでのキャリアを長く持っており、ジェイ氏は「これまで手がけてきた選手たちと同様、気迫を軸に攻めるファイター」と話している。