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[試合後会見]2022.5.20

小國以載vs栗原慶太! まさかの結末…。

 元IBF(国際ボクシング連盟)スーパーバンタム級王者の小國以載(34=角海老宝石)とOPBF東洋太平洋バンタム級王者の栗原慶太(29=一力)が20日、後楽園ホールにて開催された「A-SIGN BEE.31」のメインイベント、スーパーバンタム級10回戦で拳を交えた。

 3年ぶりの復帰戦に臨んだ小國と、世界を目指す栗原による注目の一戦。小國のテクニックが上回ったのか、それとも栗原の強打が爆発したのかー。

 試合後の両者のコメントを届ける。
負傷引き分け
 小國がジャブから上下に打ち分け、先制攻撃。対する栗原も、右オーバーハンドを叩きつけた。2回、小國は右カウンターで栗原をグラつかせると、コンビネーションを決めてブランクを感じさせない動きを披露。なかなかペースを握れない栗原は4回、右アッパーでチャンスを作るが、小國も引かずにパンチを返して応戦。すると偶然のバッティングで小國は右眉上をカット。既定のラウンドに達していないため、負傷引き分けとなった。
現役続行を宣言した
 カットした傷に絆創膏を貼りながら会見に臨んだ小國は「復帰戦でこれって(負傷引き分け)僕らしいでしょ。これが実力です」と冗談交じりに言うと、「スタミナも問題なく足もよく動いた。効かされたパンチはなかったが、バランスを崩すくらい栗原選手のパンチは強かった。運を味方にするのもボクシング。また頑張れってことですね」と淡々と語った。

 しかし、OPBF東洋太平洋王者で、強打の栗原を相手に試合巧者ぶりを発揮した。「負けたら辞めるつもりだったが…、またやります。会長(続けて)いいですよね?」と横にいた鈴木眞吾会長に聞き、「OKをもらいました!」と現役続行を宣言した。
「次はもっとレベルアップする」
 「相手の右を意識しすぎたが、ジャブが上手くてやりにくかった。ボディを入れてもビビらずに前に出てくるし、途中から戦い方を変えてきたのは、さすがチャンピオン」と、拳を交えた栗原の強さを振り返った。

再戦は流れとタイミングがあれば

 それでも「『自分は終わった選手なのかな』と悩んだ中で1階級下とはいえ、最高の相手とそこそこ良い試合ができた。試合勘もある程度は戻った」と手応えを感じたようだ。「次はさらにレベルアップする」と、世界王座奪還に向けて飛躍を誓った。
「良い勉強になった」
 一方、キャリア23戦目で初の引き分けとなった栗原は「無念です。初めてのドローでモヤモヤしている」と苦笑いを浮かべた。

 「序盤からボディが痛いと感じたのは初めて。4ラウンドの左ボディは効いた」と話すと、「右もそうだが左フックを警戒されていた。徐々に攻撃パターンが読まれているのがわかった。後半になるにつれて厳しい展開になるだろうなと思った。今日は小國選手に勉強させてもらった」と、元世界王者の強さを肌で感じたようだ。

持っている武器を潰された

 1階級上のスーパーバンタム級での試合に「減量もキツくなくて余裕を感じた。バンタム級の方が適正階級だと思う」と、ベルトを持っている本来の階級で戦っていくと明言。「井上兄弟(尚弥・拓真)と戦いたいが、現時点ではアピールできない立場。今日の結果は悔しい」と表情は冴えなかった。小國との再戦について聞かれると、「う〜ん」と乗り気ではなかった。
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