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富山市テクノホールで3日、トヤマボクシングジム主催の「チャンピオン挑戦ロード22弾」が行われ、セミファイナルで、日本スーパーフライ級9位の藤野零大(20=カシミ)と、2018年度東日本スーパーフライ級新人王の若木フルスイング忍(38=畠山)が対戦した。

試合は、若木がトリッキーなステップから自慢の豪打を振って、藤野が迎え撃つ形となった。藤野がスピードのあるジャブや細かいパンチでポイントを稼ぎ、打ち合いでも優位に立った。終始試合をコントロールし、ダウンも奪った藤野が、日本ランカーの実力を示した。

控え室に戻った藤野は「自分は新人王を取ってランキングに入ったが、アマチュア上がりのB級デビューの選手の方が、全然キャリアは上だと思う。もっと実力をつけていかなければならない」と静かに答えた。
終始謙遜していた藤野だが、試合中は笑いながらパンチを打つ場面もあったことについて「試合は楽しい。やられて、やり返して、というやり取りも楽しい」と、勝負師の顔を覗かせた。「6ラウンド目で倒せればいいと思っていた。これから長いラウンドもやることになるので、フルで戦っても疲れないスタミナをつけたい」と、今後の課題を口にした。

藤野には対戦したい相手がいる。「今やったら負けると思うが、犬塚(音也=松田ジム)選手とやりたい。自分がボクシングをやる上で、絶対にやらなきゃいけない相手。何回もやるかもしれない相手。相手も、絶対今なら(自分には)勝てると思っている。そう思わせないくらい自信をつけていきたい」と、昨年の中日本新人王トーナメントで引き分けた宿敵との再戦を熱望、「犬塚選手がユースタイトル戦をすると聞いている。自分は次の相手になれないかもしれないが、その次か、次の次に犬塚選手とやって、勝って応援してくれている皆様に『自分の方が頑張った』と、お伝えしたい」と、最後まで静かに闘志を震わせていた。

北海道から富山に乗り込んだ若木だったが、藤野の技巧の前に豪打は封印された。試合後、藤野と健闘を称え合った若木は「チャンスはあると思ったが、想像以上に相手がうまかったし、パンチが硬かった。フィジカルで押せると思っていたが、それもできなかった」と、悔しさを隠しきれなかった。
まだ現役を続ける。
今後に関しては「今回の試合が、B級初戦でランカー挑戦、さらに38歳という年齢だったのですが、まだ体は元気なので、もう少し頑張ってみたい」と、現役続行へ強い意志を見せた。
