[試合後談話]2024.12.10
磯谷大心が日本ユース・ウェルター王座に挑戦!

日本ユース・ウェルター級王座決定戦が10日、後楽園ホールで開催された「ダイヤモンドグローブ」のセミファイナルで行われ、磯谷大心(23=輪島功一スポーツ)と加藤大河(21=DANGAN越谷)が空位の王座を争った。
元世界王者の輪島功一氏の孫として注目されてきた磯谷が、日本ユースタイトルに挑んだ。
第3代チャンピオンに輝いたのはーー。
中間距離でのペース争いが続く中、磯谷はジャブからワンツーで見栄えの良さをアピール。前半終了時の公開採点は、38-38×1、39-37×2で磯谷がリード。6回、加藤はプレスを強めて反撃に転じると、7回に右フックで効かせて攻勢。磯谷はクリンチで窮地を脱してジャブで突き放した。
ユースベルトを獲得した磯谷は「うれしいですね」と、安どの表情を浮かべた。前戦で痛めた両拳が完治せず、痛み止めの注射を打って臨んだようで「ジャブが当たり始めた4ラウンドから左手が痛くなってきて…」と、拳の痛みに顔をしかめた。
元プロボクサーで父・和広トレーナーからが「あんな内容じゃ引退だよな!」と冗談を飛ばされると「あんな内容だから、続ける意味がある」と表情を引き締めた。
念願のベルトは腰に巻いた。磯谷は「よく肩にかけるのを見るが、あれは2本目以降。最初のベルトは腰に巻こうと決めていた」と言うと、「まずはしっかりと怪我を完治させたい」と結んだ。
一方、後半に猛追したが敗れた加藤は「距離が遠かった。連打に繋げようとしたが、ジャブで合わせられた。7ラウンドに効かせてイケると思ったが、クリンチで上手く逃げられた。(磯谷選手は)パンチの強さよりカウンターが上手かった」と気丈に振り返り、「攻撃のバリエーションを増やして、また戦いたい」と前を向いた。
第2試合、65.0kg契約4回戦では、磯谷大心の弟・磯谷広太(17=輪島功一S)が藤原蓮(26=黒潮)とのデビュー戦に臨んだ。サウスポー磯谷がバックステップから左カウンター、右フックを好打。藤原は被弾しながらも、前に出て闘志あふれるファイトを見せたが、磯谷は距離をキープしながら勝利のゴールテープを切った。
試合後、額の汗もそのままに会見に応じた磯谷は、「アマチュア時代は緊張することが多かったが、今日は足も動くし、集中できた。何回かパンチをもらってしまったし、自分でボクシングを作れなかった。いっぱいいっぱいで相手に打たせてカウンターを入れることができなかった」と反省の言葉を並べたが、「兄に良いバトンを繋げることができて良かった」と語った。
来年の目標を聞かれた磯谷は、「まずは、来年の全日本新人王を目指す」と言葉に力を込めた。兄・大心もデビュー戦から数戦履いていた父(磯谷和広)のトランクスで上を目指す。
シェアする
LINEで送る