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WBC世界スーパーフェザー級王者、三浦隆司(29=帝拳)の初防衛戦が迫ってきた。8月17日(日本時間18日)、メキシコのカンクンで地元の人気者、WBCの指名挑戦者セルヒオ・トンプソン(29=メキシコ)と拳を交える。「ボンバー・レフトを叩きこんでチャンピオンのまま帰国します」――三浦はそう決意を語って異国に向けて飛び立った。そんな強打のサウスポーの挫折と栄光の29年を紹介しよう。PART1
※三浦対トンプソンは18日(日)午前11時からWOWOWライブで生中継の予定。ゲスト=内山高志(ワタナベ=WBA世界スーパーフェザー級王者)
※三浦対トンプソンは18日(日)午前11時からWOWOWライブで生中継の予定。ゲスト=内山高志(ワタナベ=WBA世界スーパーフェザー級王者)
横浜光時代
三浦はロサンゼルス五輪が開催された年、1984年5月14日に秋田県三種町で生まれた。叔父は左右のフックを振って攻め込むボクシングで70年代に2度、日本フェザー級王者になった三政直(本名=三浦政直)さん。そんな叔父に憧れ、三浦は秋田・金足農高でボクシングを始めた。3年次には国体で優勝するなどアマチュアでは40戦34勝(22KO、RSC)6敗という戦績を残した。3年に進学する直前の選抜大会の決勝では粟生隆寛(千葉・習志野高校 ⇒ 帝拳)と対戦、惜しくも11対8でポイント負けを喫している。
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高卒後、横浜光ジムに入門。三浦は決して多弁ではなかったが、真面目で朴訥な性格ゆえ当時の関光徳会長(故人)の寵愛を受けることになった。デビュー前から関会長自身がミットを受けるほどだった。「この子はものすごくパワーがあるんですよ。ミットでパンチを受けていて手も腕も痛くて痛くて」と、関会長は嬉しそうに話していたものだ。
プロデビューは03年7月のこと。ジムの先輩、新井田豊の世界挑戦のアンダーカードだった。B級(6回戦)デビューとなった三浦だが、2回に早くもプロの洗礼を受ける。相手の右を浴びてダウンを喫したのだ。同じラウンド内にダウンを奪い返した三浦は6回を戦い終え3対0の明白な判定勝ちを収めた。しかし、決して芳しい内容の初陣とはいえなかった。