袴田事件を語る.2


□拘置所で、袴田さんとの接見が実現したとの事ですが、袴田さんの印象は?
新田「袴田さんとは3回接見が実現しているのですが、初めて接見が許された時は、袴田さん本人の印象と言うより、突然接見の許可が出て、自分としては物凄い瞬間な訳で、緊張と言うかそう言う思いの方が強くて。なんて言っても41年間の歳月と接する訳ですから軽々しい気持ちでその時を迎えられないし、緊張の瞬間ですよね。そう言う意味では袴田さんご本人の印象としてより、これまでの過去の接見の会話を、弁護士さんやお姉さん達から聞いていていて、会話が成立するのかが有りましたが、会話が成立するんですね。普通の会話なんですが、ボクシング界の大先輩からボクシングを指導される様な形に会話がなってるんです。今までに聞いていた、拘禁症状でチンプンカンプンになっていてっていう印象はなくて、会話が成立していて、大先輩と話している感覚なんですよね。これだけ長い年月自由を奪われて、41年間拘束されているにも係わらず、自分の考えとか哲学を持っている凄い人なんだって印象ですよ」

□2回目、3回目の接見はどうでしたか?
新田「2回目、3回目は、お姉さん、支援の会の方と一緒に接見したのですが、私はその時余り喋らず、お姉さんと支援の会の方が喋っていたのを聞いていたんですが、その時の袴田さんの会話はチンプンカンプンでしたね。この事を言っているんだと、会話が噛み合って無いんですよ。ある意味その状況を見て私はショックなんですけど、支援の会の方の話だと、何回か実現した接見の中で、その日の会話は凄く調子が良かったって言う評価なんですよ。だけど、自分が初めて接見して話した時と、2回目、3回目の噛み合って無い会話を比べるとショックですよね」
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