[特集]インタビュー
2008.8.18
日本ライト級2位
WBC世界ライト級18位
嶋田雄大(ヨネクラ)
世界・執念・夢・感動
20年におけるボクシング人生で、遂に念願の世界王座挑戦を実現させた嶋田雄大。運命の日"6月12日"、運命の場所"日本武道館"で、怪物王者と言われるWBA世界スーパーフェザー級王者エドウィン・バレロ(ニカラグア)に挑戦。嶋田はこの運命のリングで怪物王者を相手に大健闘を見せ、もしやを予感させた。しかし、結果は残念ながら怪物王者の右フックに7R1分55秒TKOで涙を呑んだ。一時は引退を口にした嶋田だが、ボクシングを探求する心は折れる事を拒み、世界王者への執念が、再び嶋田を戦う場へとその歩みを進めさせた。ボクシング探求者・嶋田雄大が当サイトにボクシングへの飽くなき心を語った。
□バレロとの世界戦を振り返り、一番の印象は?
嶋田「(暫く考え…)色々ありますが、一番は勝てばベルトが巻ける。世界王者のベルトが巻けるって事が根本的に違う。あとは36歳の私が、バレロと戦う事に注目が集まった。注目される事が印象に残っているし、これは大きかったです」
□バレロはどんなタイプのボクサーでしたか?
嶋田「攻撃力が非常に強い。バレロは巧いと言うより、攻撃力の強い選手で相手に攻めさせない程の攻撃力を持っています。だからと言って雑になるのでは無く、的確な攻めをして来ます。攻撃力が強いと言うと、皆さんバレロのパンチの質がバズーカ砲のイメージを持つでしょう。ドカンと言うよりピストルで、パキュンパキュンとパンチが来ます。だけど実際、僕はバレロのパンチは見えていた。バレロの左に合わせ、僕の右が良く当たった。逆に僕が左フックを打つとバレロにパンチをもらうイメージがあった。だから左のガードを下げるって事は出来なかったですね。実はバレロとの試合で、3Rのスタート5秒でパンチがバレロの首根っこに当た
って膝が落ちたんです。もう少しパンチを畳んで打てていれば…。たら・ればは通用しない世界なんですが、バレロは反応してなかったから…。4Rの終わりにバレロの左ストレートがレバーに入って。ディフェンスか迎え撃つか、一瞬の判断で撃てになったんだけど、やっぱりアレをもらうのは僕の中で何かが甘い。4R以降、僕の動きが落ちて、皆さんスタミナが切れたと思ったでしょうが違いますから。4R終わりにレバーにもらった左ストレートのダメージで動けなくなったんです」
□引退から再び現役続行を決断した理由は?
嶋田「あの引退は、世界戦に向けて自分を追い込んだ結果出た言葉。崖っぷちに追い込み、負けたらスパッと侍みたいに行こうと。だけど、試合から2日位して、僕にはベルトが無い!20年間戦って来て、世界のベルトが無い!虚しい!悔しい!僕の中の雑草魂が"おい!ちょっと待て!!"と語って来たんです。今回のバレロと戦った経験を新たな自分の糧として、財産として、もう1回、もう1回勝負しようぜと。最強を体験し、この財産を無駄に出来るかと…」
□BACK
□TOP
East Japan Boxing Association (C)QBIX