試合:チャンカン屈指の好カードは、開始と同時に素早いジャブの差し合いでスタート。山中がジャブから"ライトニング"左ストレートを打ち抜くけば、岩佐も"イーグルアイ"で防御。ここから互いの左ストレートが顔面を打ち抜き、試合は早くもヒートアップ。2R、山中の右フックに、岩佐は左ストレートをカウンターで貫き王者の膝を落とす。ここは王者も踏み止まり、詰める挑戦者に左ストレートを打ち返し強気なハートを見せる。序盤は両者の左ストレートが交差し、一進一退の攻防。4R、山中が岩佐の肩越しから左ストレートを打ち込み、さらにストレートを上下に打ち分け右フックでポイントを奪う。中盤、岩佐もジャブの刺し合いで競り勝ち、圧力を掛け左ストレートで山中に傾き掛けた流れを引き戻す。終盤に入っても一歩も譲らぬ左の応酬。互いの顔面が後方に弾かれると、両雄の左の威力にホールが揺れる。9R、両者はカウンターを狙うとラウンド終了間際、山中の左ストレートが一瞬早く岩佐を捕らえるが、ここは山中も仕留めきれず。そして最終10R、運命の瞬間が訪れる。9Rのダメージが抜けない岩佐に山中の左ストレートがジャストヒット。膝が落ち掛ける岩佐を見逃さず一気に襲い掛かる山中。右フック・左ストレートを浴びる岩佐はクリンチに逃れるも、ブレイク後に大きくよろめいてしまう。このチャンスに山中はワンツー連打・左ストレートを矢継ぎ早に打ち込むと、岩佐陣営からタオルが投入。レフェリーが崩れ落ちる岩佐の身体を抱き止めた。王者・山中が注目の激戦を制し、王座初防衛を果たした。★★★