試合:日本スーパーウェルター級王者の豊嶋がタイトル防衛戦と空位のWBOアジアパシフィック王座決定戦に臨んだ。挑んだのはキャリア10年目で初のタイトルマッチの舞台に上がった安達。ジャブの差し合いからスタートした試合は、安達が相手の左右フックをブロック。お互いにアグレッシブで好勝負の予感を感じさせた。2回、豊嶋が右フックでガクッと腰を沈めさせると左右フックをブンブンと叩きつけて攻勢。3回、豊嶋はジャブからワンツーにつなげてリズム感のある攻撃を披露。4回、接近戦での体力の削り合い。安達のショートアッパーの見栄えがいい。5回、豊嶋は右アッパーで顔を弾くとパパっとまとめて攻勢。安達はグローブを叩いて鼓舞した。6回、豊嶋のショートアッパーが冴えてくる。手数を増やして突き放しにかかった。7～8回、体を密着させての消耗戦が続く。要所で豊嶋の見せ方が上回った印象。9回、安達はプレスを強めてワンツーを軸に積極的な攻撃。10回、豊嶋は右アッパーで顔を弾くと前に出る相手をジャブで押し返した。壮絶な打撃戦を繰り広げた両者に盛大な拍手が送られた。タフファイトを制した豊嶋がスーパーウェルター級2冠王者に輝いた。