試合:日本バンタム級王者の富施と同級1位の増田が1年2ヶ月ぶりに再戦した。両応援団が大声援を送る中、注目の一戦のゴングが鳴り響いた。サウスポー同士の試合は、増田がジャブを突きながらジワジワとプレスをかけるのに対し、富施はリングを大きく使いながら左ストレートを返す構図。ラウンド終盤、増田はキレ味鋭い左ショートでバランスを崩させて好スタートを切った。2回、増田はジャブから丁寧に組み立てると右ボディを好打。富施も要所要所で右ボディを返した。3回、富施は左ストレートで右目上を切り裂くと出入りを活かしたボクシングで反撃。4回、増田はガードの上でもお構いなしとばかりにワンツーをヒット。しかし、富施は押し負けず左ストレートで腰を沈めさせると連打で攻勢。手数をまとめるが、ここで増田のカウンターの右フックがジャストミート!富施から痛烈なダウンを奪った。なんとか立ち上がった富施だったがダメージの深さを考慮したレフェリーは10カウントを数え上げた。増田が2度目の挑戦で日本チャンピオンに輝いた。