試合:キャリアを積む中で少しずつ階級を上げてきた両者だが身長は利が大きく上回る。これをすくい上げるかのように杉田は低い重心でジャブを突きながら前進。利は覆い被せるようなフックを打ち込んで応戦する展開が6回まで五分五分の採点だったが、スタミナの浪費は利が顕著で、杉田が優勢の感が徐々に出始めた。しかし、杉田が獲ると思った9回終盤に利が会心の左ボディブローを打ち込むと、たまらず杉田がダウン。10カウントのギリギリまで休むようにして立ち上がった杉田は、次の最終回で猛然と巻き返しにかかったが、ホームリングの大歓声を背に受けたリも迎撃。双方が目尻の古傷から出血も被る激しい攻防の中、杉田はダウンでジャッジ2者の支持を失う形で、利が新王者となった。